紹介患者さんの治療。
主訴は、
左上の奥歯で硬いものを噛むと歯が痛い…
である。
Pre-op Endo Test(2026.1.8)
#15 Cold NR/20, Perc.(+), BT(+), Palp.(+), Perio Probe(7mm@B), Mobility(WNL)
#18 Cold+2/2, Perc.(-), BT(-), Palp.(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#15には頬側中央に7mmの歯周ポケットがあり、Cold testには歯牙は反応していない。

この時点で、歯髄に問題がありこの状況を引き起こさせている可能性が高いことがわかる。
PA, CBCTも撮影した。


クラウン形成で失活したのだろうか?
CBCTも撮影した。
MB

DB

P

B

頬側の皮質骨が溶解している。
エンドからペリオに移行した可能性が高いが、以前のブログでも示した通り、
それは歯牙単位でなく、根管単位で決まっていくので断言はできないし、予後が不安定な治療になることがこの時点でわかる。
根管治療自体の成功率は、エンドが原因でこの状態を作っているのであれば、

de Chevigny 2008 Treatment outcome in endodontics: the Toronto study–phase 4: initial treatment
86%である。
うまくいかない場合は、再根管治療でなく、Intentional Replantationに移行する。
Pre-op Endo Diagnosis(2026.1.8)
Pulp Dx: Pulp Necrosis
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: RCT
⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#15 RCT(2026.1.8)
Pulp Necrosisと診断したが…

出血している。
歯髄炎だ。。。
上記検査のCold NR/20とは一体何なのだろうか?
これが私が歯髄の検査に信頼性がいまいち置けない最大の原因だ。
すると、
ますますこの深い歯周ポケットはペリオ由来なのか?と言う疑念が湧く。
P
DB,MB
どの根管も生活歯髄のようだ。
しかし、以前の記事でも述べたが
歯髄が生きているように見えてもどこかが死んでいれば、その歯牙の根管は壊死していることになる。
臨床的にそれをどう判断すればいいのだろうか?
いや、判断不可能だ。
上記動画であなたはその根管のどこが生きててどこが死んでいるか?判定できるだろうか?
これが、
アメリカではエンド-ペリオ罹患歯の根管治療をしない最大の要因だろう。
治療してみないとわからないことなどアメリカでは治療自体をしない。
この最大の要因がここにある。
| 状態 | cold反応 |
|---|---|
| 1根だけ生活 | 陽性あり得る |
| 一部壊死 | 陽性あり得る |
| 感染根管あり | 陽性でも存在し得る |
以下のように治療した。

術後にPA, CBCTを撮影した。


MB

DB

P

次回は半年後であるが、患者さんは歯茎が腫れたと来院されることになる。
次回は、その模様をお伝えしたい。