週末土日は、マイクロエンドコースマンツーマンコースが行われた。
参加者はRestorativeでアメリカに留学していた先生で、なんと私がアメリカ在籍時代に住んでいた場所に近いところに!住んでいた人だった。
(以下は私がアメリカUSC Endo在籍時代に住んでいたアパート。家賃は…20万!!)
Westwood…
懐かしい。。。
それはさておき、実は今年からこのコースは講義の進め方を変更した。
スライドも大幅変更した。
今までは初日に全て伝えていたが、初日は基本のみを伝えることにした。
その内容とは
– なぜNi-Ti Fileを使用するのか?どうしてハンドファイルではダメなのか?
– ProTaper SXによるコロナルフレア形成とその理由
– C+ Fileとテーパーの関係性, 作業長の測定方法
– (メカニカル)グライドパス
– MAFの決定方法
– Patency File
– Single Pointによる根管充填方法(シーラー充填用チップとBioceramic シーラーを中心に)
である。
MB2やMMの存在、MBとMLの合流の関係などは2日目に伝えることにした。
そして翌日、実習をしながら講義を行った。
なお、実習にはインド人から購入した抜去歯牙を使用している。
なんちゃっての歯で行っていない。
<上顎大臼歯>
MB2の位置するところ、その走行、MB1とMB2の関係性を中心に講義した。
話の内容は今までと同じである。
新しい内容など出るはずもない。
なぜか?
それは歯牙解剖そのものの話だからだ。
<下顎大臼歯>
下顎の大臼歯を治療する時、どのように作業長を測定するか?聞いてみた。
D→MB?, ML?
と一貫性がない。
下顎は、D→ML→MBである。
その理由が説明できるだろうか?
これを知るだけでも知らない人に大きな差をつけることができるだろう。
日曜日は合計5本の歯を根管治療した。
1症例目でいきなり下顎の大臼歯のML根管が穿通しなかったため、
C+ File #10→#8→#6→C File #10→#8→#6と手用ファイルで穿通を試みたが穿通しなかった。
そこでHyFlex EDM #10.05→RaCe EVO #10.04→RaCe EVO #10.02でグライドパスを試みた。
以下のようになる。
Point試適、最終的なPAは以下になる。
この2Case目の症例を見て、
アンダーだ!
と思ったそこのあなた。
なぜUnderに見えますか?
ちょっとした病気です。
きちっと学習しましょう。
ポイントはApical Foramenの位置はどこか?である。
それを頭に入れなければ永遠にアンダー病になるだろう。
これはForamenがApex付近にあったため、修正した。
遠心根はいいが近心根は…ここは修正して根管充填した。
問題はないと思われる。
と言うことで2日があっという間に終了した。
歯科医院に戻って1日1本から練習することを勧めた。
それを続けていけば、妙な勉強会などに出席しなくてもテクニックは身につけられる。
それ以外の知識は私のコースでもいいし、その他のコースでも身につけられるだろう。
そこは参加者が好き好きで判断することである。
また、結局、差が出るのは外科治療である。
それをどのように鍛えていくか?に関しては現在、構想中であったが実はこれに関してはその目処がたった。
最大のデメリットは私が参加者の歯科医院に訪問が必要と言うことであったが、これに関してはそれをしなくても済む方法を見つけたので、大きな改善の見込みがたった。
今後はこれをMaster Courseとして皆さんにお届けできる予定である。
もう少々お待ちください。
と言うことで2日間の実習は幕を閉じた。
先生、将来の自分の歯科医院でも頑張って!