紹介患者さんの治療。
主訴は
被せた歯が痛む…外科治療が必要と言われた。
である。
セラミック冠を装着したのが最近(2019年)なので、それを除去することができないのである。
つまり、外科治療が決定的である。
歯内療法学的検査(2024.1.15)
#4 Cold+2/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#5 Cold NR/20, Perc.(+), Palp.(+), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#6 Cold+1/3, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
主訴は#5だ。
PA(2024.1.15)
トランスポーテーションしているので再根管治療は不可能である。
CBCT(2024.1.15)
根管口部が大きく削られている。
Vertical Root Fractureの原因になってしまうので避けなければならない。
が、元には戻せないのである。
Apicoectomy計画は以下だ。
CEJよりも12mm先にApexがある。そこをApexから3mmで切ると、4.4mmの切断で済む。そして1根管性である。
バーの刃の部分の長さの半分以下だ。Retroprepもそれほど難しくないだろう。
つまりこのケースは、
Very easyだ
ということがわかる。
これを術前に理解して治療することが重要である。
歯内療法学的診断(2024.1.15)
Pulp Dx; Previously treated
Periapical Dx; Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx; Apicoectomy
ということで、別日に外科治療へ移行した。
☆この後、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#5 Apicoectomy(2024.2.26)
Apexを発見したのでOsteotomyしてRoot resectionした。
最後にメチレンブルーで染め出している。
この形状になっているだろうか?
ということで、逆根管形成して逆根管充填した。
かかった時間はわずか15分だ。
PA, CBCTを撮影した。
問題はないだろう。
縫合して終了した。
ということで次回は半年後である。
また経過をお伝えしたい。