週末は福岡市内某所で、Advanced Course 2021 第7回が行われた。

この日のテーマはApicoectomyの実習。

しかもマイクロスコープなしである。

実習前に

“ルーペでApicoectomyして意味があるのか?”という論文について解説し、この日の実習はスタートした。

結果的には臼歯部に関しては有意差があるが、前歯・小臼歯には有意差はないという結果になった。

ということはこの日の実習で

前歯・小臼歯を多めに持ってきた先生はやっても意味がある実習

ということになるかもしれない。

Apicoectomyを行うには各器具の大きさについて把握する必要性がある。

45°ベベルがついても2.5mm以上逆根管形成すればいいということがわかる。

そこで、各社の超音波チップの長さに関して調べてみた。

日本の某社 細い超音波チップ

海外の某社 CT-2S

どの会社の超音波チップも大体約3mmあることがわかる。

ということは、形成量はたとえベベルがついたとしても、このチップの2.5/3.0=83%程度潜ればいいということがわかる。

それほど技術的に難しいとは思えない。

このような歯槽骨をカーバイドバーを使用してどのように切削すればいいか検討はついただろうか?

器具の大きさをしれば決して無謀なチャレンジとは言えないことがわかっていただけただろう。

そしてこの日分かったことは、もうMTAセメントを逆根充に使用する先生はいない、という事実だった。

MTAセメントはその役割を終えた?のかもしれない。

ということでこの患者さんもlid techniqueで逆根管充填した。

午後からは実習を行ったが、デンタルが作動しないという大アクシデントがあり、私がマイクロスコープ下でデモをすることになり、その後受講生にサージェリーの実習をしていただいた。

そして実習が終わり、各受講生の感想を聞いたが

”マイクロなしでも成功率が高いとは言え、各種処置の精度に疑問を感じることが多くこれでは外科治療の意味がないのではないか?と思った。”

という意見が多かったようだ。

しかし、これは至極真っ当な意見である。

マイクロスコープなしに外科治療ができるわけがない。

この事実を学んでいただけただけでも今日の実習をやった意味があったのかもしれない。

ということで1日、いや今年もお疲れ様でした。

みなさま良いお年をお迎えください。

次回は、1/23 博多近代ビル会議室で行われます。

1日お疲れ様でした。