紹介患者さんの治療。
主訴は
今は痛みがないが、右上奥歯の根元の膿を取ってもらいたい
であった。
歯内療法学的検査は以下になる。
歯内療法学的検査(2022.11.15)
#2 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#3 Cold+3/3, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
初診時 PA(2022.11.15)
初診時 CBCT(2022.11.15)
MB
DB
P
根管形成は十二分になされている。
これは再根管治療には限界があるとわかる。
この治療は再治療ではなく、Intentional Replantationである。
診断は以下になる。
#2
Pulp Dx: Previously Treated
Periapical Dx: Asymptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Core Build up with Fiber Post→Intentional Replantation
患者さんは治療計画に同意し、治療が行われた。
まず支台築造を行い、別日にIntentional Replantationを行った。
☆ここから治療動画が出てきます。気分を害する方は試聴をお控えください。
#2 Intentional Replantation①(2022.11.16)
抜歯窩を観察したが、残根や異物等は見られなかった。
と言うことで歯牙を扱っていく。
#2 Intentional Replantation② Apicoectomy(2022.11.16)
歯牙を観察し、破折等がないかをcheckしたが特に見当たらなかった。
Apicoectomyを行っていった。
リンデマンバーでRetroprepを行った。
さて、MB, DB, Pを逆根管形成したがMB2はあるだろうか?
解剖学的にはMB-Pと繋がっている場合も多いのでここは重要である。
さて、それをどうやって探せばいいだろうか?と言えば、
マイクロスコープのライトを落としてQ-Opticsなどの光を当てる作戦(Light Test)
である。
Microscope light off+Q-Opticsで観察
さああなたにはMB-Pを結ぶ通路が見えただろうか?
そこはRetroprepしなければならない。
と言うことで逆根管形成した。
この時有用なのが、このバーである。
FEEDで販売している。⇨https://dental.feed.jp/product/500158700.html#item-5455387
これはミニマムプレパレーションにかなり有効である。しかも激安だ。
最後に逆根管充填した。
確認でPAを撮影した。
問題がないので再植した。
最後にPAを撮影した。
患者さんの反応は…驚きに満ちていた。
抜いた歯を戻せるんですか?!というリアクションであった。
はい、戻せます。条件はありますけど。
患者さん自身が最も驚いていただろう。
ということで、次回は1ヶ月後である。
そこで動揺や痛みなどを確認する。
その際の経過をまたお送りいたします。
それまで少々お待ちください。