以前の治療の経過観察。

以下の記事である。

ここから半年が経過した。

頬小帯が硬く根尖部までの頬側皮質骨が分厚い患者さんの#14 Apicoectomyに対する外科器具の準備について〜どんな道具の事前準備が必要か?

術前の情報は以下である。

主訴(2022.10.13):

歯内療法が必要と言われたので治療をして欲しい

であった。

検査は以下になる。

歯内療法学的検査(2022.10.13)

#13 Cold+3/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#14 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#15 Cold+5/1, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

検査で特別問題がある部分はない。

PA(2022.10.13)

MBの根尖部に病変が見える。

CBCT(2022.10.13)

MB

MB,DBの根尖部には大きな病変がある。

DB

Pにも病変があるか?のようなCBCT像だが、

P

Pには病変はないと思われる。

歯内療法学的診断(2022.10.13)

#14

Pulp Dx: Previously Treated

Periapical Dx: Asymptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: Apicoectomy

頬側の皮質骨を大きく削らなければならないが、Apicoectomyを行った。

#14 Apicoectomy(2022.10.13)

頬側より皮質骨を削除してMB, DBのApexに到達した。

その後、Apicoectomyをおこなった。

頬側の皮質骨を削合しないとApexに到達しない。

その後、Apicoectomyを行った。

逆根管形成を行い、充填した。

術後PA(2022.10.13)

ここから半年の時間が経過した。

臨床症状は変わらずない。

#14 Apicoectomy 6M Recall(2023.4.4)

Root resectionした下のApexの部分は歯槽骨が回復したかのように見える。

CBCTは以下になる。

#14 Apicoectomy 6M recall(2023.4.4)

B

根尖部分の消失していた皮質骨は回復している。

MB

DB

MBもDBも回復していた。

しかも上述で提示したように、

皮質骨を大幅に削合したにもかかわらず

だ。

このようにエンドは喪失していた歯槽骨を再生させることができる。

GBRが可能である。

膜も砂利も使わずにだ。

ペリオの治療との大きな違いがここにある。

Apicoectomy時のRoot resectionで大きく歯槽骨を削合したが、その歯槽骨は半年で回復した。

これは魔法か?と言われれば魔法ではない。

フェイクではなく、事実である。

術前と術後を比較してみた。

ということで次回はさらに半年後の2023.10に1yr Recall予定である。

その際に詳細をご報告したい。

それまで少々お待ちください。