脳出血になり多くの方から疑われる?こととして、

私に麻痺?が起きていてもう昔のように診療できないのではないか??という疑念である。

今日はそれについて実際の症例を用いてご説明したい。


患者は50代男性。

バイト先での治療だが前の歯科医院の患者である。

主訴は前歯の痛み。

歯内療法学的検査は以下になった。

#6 Cold+2/1, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

#7 Cold N/A, Perc.(-),Palp.(+), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

#8 Cold N/A, Perc.(-),Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

#9 Cold N/A, Perc.(-),Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

#10 Cold N/A, Perc.(-),Palp.(+), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

#11 Cold+3/4, Perc.(-),Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

PAは以下のようになった。

歯内療法学的診断は以下になる。

Pulp Dx:Previously treated

Periapical Dx:Symptomatic apical periodontitis

推奨される治療は側切歯で根尖病変があり以前の治療の状態から考えても外科治療(Apicoectomy)である。

が、私が2019.3に倒れたためバイト先の歯科医院での外科治療となった。

この患者の治療には実は一悶着あった。私が入院していた病院の医師との間で、だ。

“歯根端切除?とんでもない。あなたは麻痺が残っているから歯科治療なんてできないし、ましてや外科治療なんて絶対無理、今すぐ辞めなさい。”

と私は言われたのだ。

脳出血を起こしたかたわな歯科医師はもう歯科治療なんてできない、況してや歯根端切除術なんて無理もいいところだ。バカな話は休み休みしてくれよ、という態度で接してこられたのである。

また話は少し飛ぶが、脳出血を起こし以前の歯科医院を取り上げられた私が、この時バイトに行かせてほしいという話を別の旧知の某歯科医師とすると以下のようなやりとりもあった。

“本当にできるかわからないから私の前で抜髄できるか、抜去歯牙でやってもらいたい。1時間以内にできればあなたを雇います。”

バカにされたものだ…

そんなことを試してどうするんだ…偉そうなこと言うあんたはじゃあできるのかよ?と言う話だが、しかしこれが残念ながら日本という国である。

日本で生きている限りは病気をした人=かたわ

なのだ。

ではこの患者の治療はどうなっただろうか?

私は無事に4ヶ月ぶりの歯科治療が可能なのか??

以下にその内容を記す。


2019.7(外科治療時)

Ope直後

そして治療後、この写真を見せたが担当医は唖然としていた。

いや、あなたがもうお前は何もできないと言ったんでしょう!という話だがこの国は弱者に厳しい?のだ。


2020.1(6ヶ月経過時)

もうほとんど治癒している。

本当に手術したのか?という状況だ。

この写真も担当医に見せると担当医は唖然としていた。


2021.3(外科治療後、1年8ヶ月経過)

歯根端切除術から1年8ヶ月経過している。

Opeした部位の欠損した骨欠損は回復している。

今は何の問題もなく日々を過ごされている。

この写真も担当医に見せた。

すると、

“疑ってすいませんでした。こんなにできるんですね…人っていうのはすごい”

と話をすり替え?られたが…

人はすごいんじゃなくて、私自身の問題だろう、と言うのが感想だがこの医師に何を行っても通用しないだろう。

これが日本国の医療だからコロナになってもこの国の医療はたかが知れている。


ということで実際の症例を見ていただいて、わかっていただけただろうか?

私はかたわではないということが。

患者のいうことにもっと耳を傾けろよ、と私は全ての医療従事者にいいたい。