#31, 2 Intentional Replantationを昨年の12月にバイト先で行った、50代男性の話である。
それから2ヶ月後に経過を追わなければならないが患者さんの都合と私の都合とでこの日に(3ヶ月後に)経過観察となった。
問診を行うが患者曰く、
或る日突然に歯がくっついた感じ
がしたという。
口腔内を観察した。
処置した歯に動揺は全くない。
一応歯内療法学的検査も行った。
#31 Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)
#2 Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)
ということで歯内療法学的診断は以下になる。
Pulp Dx : Previously treated
Periapical Dx:Normal
PAは以下になった。
術前と術後と3ヶ月後を比べて見る。
<術前>
#31 2020.11.25 初診時
#2 2020.11.25 初診時
<意図的再植〜術直後(2020.12.12)>
抜歯窩へ戻した。固定はしていない。
さてここから3ヶ月が経過したが再植した歯はどのようになっただろうか??
<3ヶ月後(2021.3.5)>
ということで意図的再植の長い旅は終了した。
以下が患者さんの感想である。
本当にありがとうございました。
痛みが取れずこの歯は一体どうなるのだろうか?とかなり心配しました。
再植後も歯に違和感があったので正直心配でしたがちょうど先生が言われたように処置後約1ヶ月で歯が安定した感じがしました。
それからは噛んでも痛くないし、あの症状で悩んでいた自分は何だったのか?という感じでした。
本当にこの処置を信じて行ってよかったです。ありがとうございました。
というわけでまた一人の患者の2本の歯が意図的再植により救われたのである。
このブログを読むあなたは、意図的再植だなんて…と否定的な方もいるだろう。
AAEは最終治療方法として提示しているが、事実もうアメリカではほとんど誰もしていない治療方法だ。
しかし、この方法はいつかも述べた通り歯内療法処置済み歯を残すためのLast resortなのだ。
あなたもこのlast resortを行うか?行わないか?であるが、それはあなた自身が決定することである。
ちなみに。
今までブログに掲載した全ての症例は経過観察が取れ次第、すべてこのHPの各種治療の成功率に上げている。
そのページを見ていただければわかるがアメリカでは本来、米国歯内療法専門医の仕事のメインである大臼歯の根管治療がほとんど行われていない。
これは日本人の歯科医師がいかに抜髄くらいは俺でもできる!と自信を持っている??証拠であろう。
悲しいかなその患者の多くはドロップアウトし他院へ再根管治療という形で流出していく。
それが日本である。
ということで、