週末2/3(土)、2/4(日)はマイクロサージェリーコースマンツーマンコースが行われた。

初日は治療の流れを説明したが、毎回思うが臨床と模型は違うということである。

今回は断面の観察に関してスライドを一変させた。

von Arx 2011 Apical surgery: endoscopic findings at the resection level of 168 consecutively treated roots 

を参考にしている。

このそれぞれが何か?きちんと把握しましょう。

2日目は実習を行った。

まず右上2番、#7から行ったが、受講者が持参してきたのは以下のようなCT画像である。

残念ながら…これでは詳細がわからない。

必要なのは、

適切な画像の調整方法、

CEJからApexまでの長さ、

Apexから3mmで切断した時の頬舌的な歯根の幅

である。

自院にTELしてもらい、画像を修正してもらった。

CEJより14mm根尖方向にApexがあり、

3mmで切断すると、頬舌的には4mm強切断する必要がある。

それは難しいいことだっただろうか?

術後のPAを撮影した。

逆根管充填が浅い。

しかし、多くの症例ではこのようになっていると言わざるを得ないだろう。

どうすればこうした問題を解決できただろうか?

それはこのBlogで従来から述べている通りだ。

3mmは短いようで長いのである。

それは練習して身につけるしかない。

が、それがたとえ浅くても、切断の角度で必要な深さは変わると言う話もしたのであまり気にすることではないけども。

帰宅後、CBCTの撮影を行なっていただくように依頼した。

と言うことで他の歯牙も同様に逆根管形成して逆根管充填してもらった。

PA,CBCTは以下である。

#8

気泡が入っているが、そこは問題はない。

Follow tube theoryは否定されているからだ。

#10

#3

この歯牙から、イスムスの処理が課題として受講者に突きつけられた。

DBはイスムスがないことが多いのだが、以下になる。

MB1,MB2は近接していたためそれほど難しくなかった。

DBも単根なのでそこも難しくはないだろう。

が、

それでも3mm Retroprepするのは難しい

と言うことがわかってもらえただろう。

口で言うほど甘いものではないのだ。

#19

ここは切断が長すぎたようだ。

MB,MLはほぼ合流しているような根管なのでRetroprepも難しくはないだろう。

さておき、模型なので誰も文句は言わない。

が、受講者はまだまだ鍛錬が必要だろう。

これでは患者のApicoectomyなどまだまだ不可能だ。

ということで2日間はあっという間に終了した。

一言言えば、鍛錬がまだまだ必要と言わざるを得ない。

臼歯部のApicoectomyはまだ無理だ。

前歯から地道にやっていきましょう。

その道は長いが、しかし見えないゴールはないのだから。

頑張って練習して、技術を向上させて世の中の役に立ってください。

その地域は先生しかいないのだから。

この先生の課題は、

CBCTを他人に見せやすくするための位置付け

Retroprepの深さ

イスムスの処理方法

であろう。

しかしこれはその他の人と全く同じ課題であるのでそれほど焦ることはない。

しっかり練習してください。

以下、受講者の感想。

Retroprepの深さを意識して形成ができるようになった。が、3.5mm形成するのは難しい。思った以上に深さが深い。。。

Retroprepは浅くなりがちで、切断もベベルがついてしまうことが多い。

これから練習して上達するようにします

ということで、遠方から福岡まで、2日間お疲れ様でした。