紹介患者さんの治療。
主訴は、
数年前にセラミックで被せた歯が痛い…
である。
歯内療法学的検査(2023.9.19)
#27 Cold+2/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#29 Cold NR/20, Perc.(++), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#30 Cold+2/1, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
患歯は強い打診痛がある#29だろう。
PA(2023.9.19)
根管は既に大きく形成・根充されている。
再根管治療では埒が開かない。
Apicoectomy一択だ。
CBCT(2023.9.19)
Apexの発見にOsteotomyは不要であり、CEJよりも10mm下方にApexはあるようだ。
そこを見つけ、Apexから3mmで切ると頬舌的に5.7mmの切断が必要である。
このようにマーキングしておけば楽だろう。
下顎孔があるがそれはApexの彼方であるので、そこを損傷させることはないだろう。
ということで、Apicoectomyはそれほど難しくないとわかる。
いずれにしても、根尖部が既に大きく拡大されているので、主訴の解決にはApicoectomyが必要だろう。
歯内療法学的診断(2023.9.19)
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Apicoectomy
ということで初診日に支台築造し、別日にApicoectomyを行った。
以下が、Core build up時のPAである。
ということで、別日にApicoectomyが行われた。
☆この後、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#29 Apicoectomy(2023.10.16)
Apexは容易に発見できた。
Root resectionし、メチレンブルーで染まった部分を逆根管形成した。
その際は、このようになることを想定して逆根管形成すればOff-Axisになることはないだろう。
適切に逆根管形成できるていることを確認し、逆根管充填した。
この後、PA, CBCTを撮影した。
問題はないだろう。
縫合して終了した。
この1週間後に抜糸した。
ということで、次回は1年後である。
またその模様はご報告します。