紹介患者さんの治療。

主訴は、

1ヶ月前から歯茎が腫れて痛みがあった。今は落ち着いている…が、物を噛むと痛い。噛み締めると特に痛い。

であった。

歯内療法学的検査(2023.9.20)

#13 Cold+2/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#14 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#15 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(++), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

主訴は#15のようだ。

PA(2023.9.20)

CBCT(2023.9.20)

上顎第2小臼歯のような第2大臼歯だ。

根尖部からすでにGutta Percha Pointが抜けている。

このことから、問題解決にはIntentional Replantationしかないことがわかる。

が、前述したように小臼歯のような大臼歯であるので抜歯に支障はないだろう。

歯内療法学的診断(2023.9.20)

Pulp Dx: Previously treated

Periapical Dx:Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: Intentional Replantation

治療は、除冠、徐ポストコアしてからの支台築造してからのIntentional Replantationとなった。

患者さんが同意したため治療へ移行した。

☆この後、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#15 Intentional Replantation(2023.9.20)

ダイヤモンド鉗子で掴んでも抜けないので最終的にはラクスエーター・プラスで脱臼させて抜いている。

このように、

Intentional Replantationは脱臼させないと抜歯は不可能

であるということがここでもわかるだろう。

またこのケースでは、

歯冠部に歯質があまりないが、前述したように上顎第二小臼歯のような歯根形態であったので、脱臼させることで抜歯が可能になっているという点も注目点だろう。

歯牙を観察した。

VRFはないと判断し、Apicoectomyへ進んでいく。

PAを撮影した。

問題ないだろう。

歯牙を再植した。

術後にPAを撮影した。

次回は1ヶ月後である。

また経過をお伝えしたい。