紹介患者さんの治療。

主訴は、

左上奥歯が腫れて痛い…

である。

歯内療法学的検査(2025.4.4)

#14 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobikity(WNL)

#15 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(+), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobikity(WNL)

患歯は#15のようだ。

PA(2025.4.4)

実は、こういう状況で再根管治療依頼で来られ、私が再根管治療をしたのだが、

こんなことになってしまった。

かかりつけ医の先生には、

のようにExcuseしている。

CTも撮影した。

CBCT(2025.4.4)

#15 MB

#15 DB

#15 P

3根に分かれており、口蓋根には病変が見えない。

このような歯が容易に抜けるだろうか?

このような時、

ヨシダのCareStream社のCBCTであれば構成画像を得ることができる。

それによれば、#15は以下だ。

#15の頬側には本来あるべき、歯槽骨がない。

ということは、抜歯が可能であろう。

患者さんには、

Intentional Replantationを行うが予想に反して抜けない場合は#15 MB,DB のApicoectomyを行うと告げて治療に突入した。

歯内療法学的診断(2025.4.4)

Pulp Dx: Previously treated

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: Intentional Replantation/Apicoectomy

ということで、この日に治療へ移行した。

☆この後、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#15 Intentional Replantation(2025.4.4)

#15抜歯を試みようとするとそこには、#14-15の連冠Tekが装着されていた。

まずこれをどうにかしないといけない。

さあ。あなたはこのような場合どうするだろうか?

私は以下のようにした。

すると…

脱臼が可能になり無事、抜歯ができた。

細かいことだが、臨床のコツだろう。

ここから口腔外作業になる。

VRFは無いようだ。

作業を続行する。

穿孔部位はBC sealerで封鎖されていることがわかる。

本当に硬化しているのか?という疑問には上記動画で答えることができるだろう。

逆根管充填した。

Lid Techniqueである。

PAを撮影した。

問題はないと思われる。

抜歯窩へ再植した。

再植だけでは不安定であったので、Super BondでT-Fixした。

術後にPA, CBCTを撮影した。

MB

DB

P

次回は1ヶ月後である。

また経過をご報告したい。