昨日の記事の続報。

10年くらい前に他県で治療した歯が痛い。右側で噛むと痛い…〜#30 Re-RCTとCBCTによるRadixの根管口部の位置の予測方法, RadixでのFile破折の原因に関して

治療から1年が経過していた。

MLがわずかにApex付近が未形成であった部分を修正し根管充填したが、

病変のあるRadixでは#40.04を破折してしまったFileを有する根管の根尖病変は治癒したのだろうか?

#30 Re-RCT 1yr recall(2025.5.19)

術前の打診痛は消失していた。

PAでは, もはや, よくわからない。

MB

ML

D

Radix

1年前と比較した。

未形成部分がわずかにあったMLを再根管形成しなおしたが、RadixでFileが折れてしまったものの、1年経過すると根尖病変は治癒していた。

根尖病変がなかったDに新たな病変はできていないし、

MBは未着手であったが治癒の妨げも起きていない。

このことが何を示すか?だが、

破折ファイルの存在が根尖病変の治癒の妨げにはならないし、Selectiveな再根管治療を行なってもマネージメントができているという臨床的事実である。

ということで患者さんはパラのクラウンをプロビジョナルレストレーションにしていたので、最終補綴へ変更してもらうようにお伝えした。

また、経過観察もこの日で終了でいいだろう。

長い間、お疲れ様でした。