紹介患者さんの治療。
主訴は
根の先に病気がある。被せ物をやり直すのに治療が必要だと言われ紹介された
である。
歯内療法学的検査(2025.8.23)
#6 Cold+1/1, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Pero Probe(WNL), Mobility(WNL)
#7 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(+), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#8 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Pero Probe(WNL), Mobility(WNL)
患歯は打診痛、圧痛のある#7だろう。
PA(2025.8.23)
CBCT(2025.8.23)
#7
#8
同じような治療だが、#7には根尖病変があるのに#8にはない。
さらには、
#7は歯槽骨に穴が空いている。
これが圧痛の原因だ。
ここまで大きく形成されていると、Apicoectomyでしか状況を改善できない。
その際は、
CEJより14mm下方にApexがあり。そこを3mm切断するには
3.6mm切断すればいい。
非常にEasyな外科治療だ。
また、
#7の頬側には歯槽骨が存在するので、Submarginal Flapで外科治療ができる。
このことは、麻酔の作用時間が限られている上顎前歯には福音だろう。
麻酔と外科治療がこのようにつながるとは思いもよらない話だろうが、これがアメリカの歯科臨床教育だ。全てが体系だっている。
歯内療法学的診断(2025.8.23)
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Apicoectomy
ということで、同日に治療が行われた。
⭐︎この後、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#7 Apicoectomy(2025.8.23)
Submarginal Flapで切開し、Apexと思しき部位を予想した。
ちなみに、私にはApexが見える。
OsteotomyしてApexを見つけ、3mmで切断した。
メチレンブルーで染め出し逆根管形成した。
逆根管充填した。
術後にPAを撮影した。
問題はないだろう。
縫合して終了した。
ちなみに、施術10分・縫合9分である。
次回は半年後である。
またその経過をお伝えしたい。