紹介患者さんの治療。
主訴は
右上の奥歯の外科が必要と言われたが右上犬歯が痛かった。。。
である。
Pre-op Endo test(2026.1.19)




依頼された#4には明確な痛みはなかった。
が、若干根尖病変がある。
しかしながら、文献的には
Siqueria 2008 Clinical implications and microbiology of bacterial persistence after treatment procedures
症状の有無は細菌量・宿主反応で変化するのは広く知られたところであるし、
患者さん曰く、右上の犬歯が元々痛かったという。
が、検査ではどうもない。
PA, CBCTを撮影した。


PAでは何もわからない。
CBCTを撮影した。


遠心部分に直接覆髄がなされた形跡がある画像である。
成人における直接覆髄の成功率は文献的には異常に低い。

ちなみにクラウンが装着されていてもCold testは可能であるが、長めにColdを当てなければならない。
Miller 2004 Cold testing through full-coverage restorations
その検査にも陰性であったことから、この歯が治療対象であると患者さんには説明して治療へ移行した。
Pre-op Endo Diagnosis(2026.1.19)
Pulp Dx: Pulp Necrosis
Preriapical Dx: Normal Apical Tissues
Recommended Tx: RCT
☆この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#6 RCT(2026.1.19)
歯が異常に長い。。。
K File#6でようやく穿通したのでその長さでFileが理想的な位置にきているか?Checkした。

問題はないだろう。
が、
K#6で穿通しそれ以上ファイルを根尖孔外に突き出せなかったので、
#10.05を使用しグライドパスする羽目になる。
この長さから作業長を決定し、某社のファイルで根管形成を行うが…
初めて使用したNi-Tiが3回目の形成でシャフト部で破断した。
こんな位置でNi-Tiが折れる経験をしたのは人生で初めてだ…
ちなみに昨日の記事で紹介した某社のファイルの長いものである(涙)
が、折れた位置がシャフトの部分であったので、容易に除去はできるはずである。
根尖部に食い込んで折れていないからだ。
容易に除去できた。
作業内容は以下である。

R.I.L.が30.0mm。。。
日本では史上初の、最長の作業長だ。
これを#40.04まで形成し、#35.04のGutta Percha Pointで根管充填し、術後にPA, CBCTを撮影した。



ちなみに折れたブツは

ご覧の通りである。
この位置で折れたので容易に除去できたと言えるが、まあこの器具に関するコメントは公の場では避けたい。
セミナー時には説明しましょう。
次回は半年後である。
またその経過をお伝えしたい。
