先週末土日はマイクロエンドコースが行われた。

受講者は1名。

ただ過去に、Basic Courseに出席していた先生であるので内容の確認のみで初日から実習を行った。

主な説明ポイントは以下になる。

以下の図でD6でのテーパーのサイズはそれぞれいくらになるだろうか?

答えられない人は、歯内療法ができない人だ。

今すぐテーパーの学習をした方がいいだろう。

ちなみにこの日の受講者は…問題なく解答していた。

なぜか?既に昨年のBasic Courseで行っているからである。

これくらいは既に彼の中では常識である。

次に根管形成の合流を復習した。

ここも彼の中では常識の事項である。

この事実は根管形成・根管充填に影響を及ぼす重要な解剖学的事実だ。

これを頭に入れなければどうしようもない。

しかし、この日の受講者は既に頭に入っている。

彼はそこいらの臨床家とは違うのだ。

あとは最近の私のHit商品である白水貿易のRaCe EVOについて解説した。

EVOのどこが重要か?という話である。

全てが重要とは思わないが使える部分がある。

根管が長かったり、HyFlex EDM #10.05でも穿通しない場合などはこれを使用することが極めて重要である。

最低限、#35.04まで拡大しろ!という論文があったが、#35と#40で変わりがどれほどあるだろうか?

といえば、以下になる。

ほとんどその大きさは変わらない。

この日の参加者はこのことも抑えていた。

したがって初日の昼過ぎから次の日の時間ギリギリまで実習である。

こういう受講者は得をしている。

既に座学を押さえているからだ。

この日の参加者のベストな根管充填は以下になる。

<上顎臼歯>

<下顎臼歯>

最後の合流を再現できなかったは惜しかったが、だからと言って根尖病変が治らない、ということはない。

Follow Tube Theoryを思い出して欲しいのだ。

そういうことではないんだよ、と。

そうしたテクニック的なことよりも、基本的なルールの厳守が重要であるとこの日も説明した。

ということで週末の二日間はあっという間に終了した。


この受講者の周りからはいろいろな人がいろいろな意見を言っている。

しかし、それはほとんどが、

”大学生時代の彼に基づいた意見”

であるということだ。

そんなもの、社会では一切関係がない。

かくいう私は、大学生時代は最も実習が遅いグループだった。

が、学年で最も早く開業した。

馬鹿にする相手を気にする必要性も彼にはない。

ゆっくりと、先生がしたいこと、できることを患者に提供すればいいのだ。

そのためには何度も述べるが、保険診療では無理である。

自由診療でのみそれは達成できる。

それを肝に銘じて頑張って欲しいと思う。

そうすれば、将来、彼の歯科医院は人で溢れるだろう。

彼のこれからの人生に幸あれと私は祈念している。

先生、頑張れ!