紹介患者さんの経過観察。

2022.10.8に#9 Apicoectomyを行っていた。

土曜日診療その1~30分の #9 Apicoectomy

ここから時間が9ヶ月経過した。

この歯の状態はどうなっているだろうか?

#9 Apicoectomy 9M recall(2023.7.1)

歯内療法学的検査(2023.7.1)

#9 Perc.(-), Palp.(±), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

根尖部の圧痛があった。

が、治療前のSinus tractは消失していた。

が、根尖部を触れると圧痛があるような、ないような…感じだという。

さて、ここからあなたは何を思いだすだろうか?

以下の記事を思い出してみよう。

私の健康状態の回復と“米国歯内療法専門医による夏の臨床力アップセミナー”について

頬側の皮質骨が再生してリージョンを覆うように治癒していないと、圧痛があるような感じがする

のである。

もちろんこんなことは文献に記載されていない。

経験値だ。

経験がものをいう考察である。

こういうリアクションがあった時に何を想像するか?は非常に重要だからだ。

また、PAとCBCTを撮影してみた。

PA(2023.7.1)

外科治療から9ヶ月で根尖部の空洞はだいぶ埋まっているだろうと言うことが想像できる。

が、これはあくまでもPAだ。

もっと正確なのは、CBCTである。

CTでの状況を探ってみた。

CBCT(2023.7.1)

根尖部に存在していた歯槽骨の欠損はかなり回復しているようだ。

これは頬側面観が主になった絵である。

近唇側からの絵は以下になる。

近心面観にFocusすると以下になる。

根尖部の頬側の皮質骨が完全に埋まっていない。

ここが埋まれば、今ある不快感?違和感?は拭い去られるだろう。

術前と術後を比較した。

頬側の歯槽骨がかなり回復していることがわかる。

順調な術後である。

次回はさらに半年後に1yr recallを行う予定である。

またその模様はご報告します。