当歯科医院は毎月1回だけ土曜日を空けている。

それは第1週目の土曜日だ。

ただ、公休などがある場合はその週の土曜日も明けている。

また、それ以外の土日でも、患者さんが勉強会に参加している歯科医師にその治療を見られてもいいと言うのであれば、土日の治療も受け入れている。

当歯科医院はその点ではフレキシブルに予約を取っていると言えるだろう。

その日も午前中は#9のApicoectomyで午後は#9のIntentional Replantationであった。

休憩時間はわずかに30分。

コンビニでおにぎりとお茶を買って午後の診療に備えた。

今日はその午前中の診療にフォーカスしたい。

午後のIntentional Replantationに関しては別日で掲載する予定である。

ということで紹介患者さんの治療である。


20代の女性でずっと昔に前歯の根管治療をされたと言う。

が、話を聞いてもどうもピンと来なかった。

なぜ治療したのか?がよくわからなかったのである。

虫歯で神経を取ったと患者さんは言っていたが…

☆以下、口腔内の動画が出てきます。不快に感じる方はSkipしてください。

歯内療法学的診査が行われた。

#8 Cold+3/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#9 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL), Sinus tract(+)

#10 Cold+2/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)


PAを撮影した。


CBCTも撮影した。

CBCT(2022.10.8)

根尖部の皮質骨は溶解して根尖が露出しているのでOsteotomyの必要性がないと思われる。

CEJ〜Apexまで約13mmである。

根は長いタイプだ。

外科前にCore build up with Fiber Postし、それからApicoectomyを行うことになった。

Apicoectomyはおそらく30分ほどで終わるだろう。

歯内療法学的診断は以下になる。

#9

Pulp Dx: Previously Treated

Periapical Dx: Chronic apical abscess

Recommended Tx: #9 Core build up with Fiber Post→#9 Apicoectomy

患者さんは提案した治療に同意したため外科治療へ移行した。


#9 Apicoectomy(2022.10.8)

☆この後、治療動画が出てきます。不快に感じる方はskipしてください。


根尖部は皮質骨が溶解していたため容易に発見できた。

そして歯根を通報通り3mm切断している。

このことで多くのバクテリアが排除できている。

De Deus 1975の文献通りである。

と言うことで一つの歯にある60%の側枝は取り除かれた。

と言うことは次は逆根管形成である。


#9 Apicoectomy② Retroprep(2022.10.8)


Retroprepしているのだが、

この方の根管治療を以前行なった人が大きくトランスポーテーションしている

ため本来の位置で逆根管形成ができないでいる。

特に頬側のGutta Perchaが取れない。

何度もRetroprepするのだがなかなか取れないでいる。

こう言う時は

①超音波を頬側に傾けてRetroprepする

②短針で機械的に除去する

③アバラスのプラガーで押し込める

などと言う方法をUSCでは教わった。


がそれでもやりにくい処置である。

上記3つの方法でこのGutta Perchaをなんとか解消しようとしているのだが難しい。

こう言う症例が実は一番時間がかかる。

何かいい方法はないだろうか?

といえば、結局上記方法の③で私は解決した。

が、断端は綺麗にならなかった。

以下、スローでどうぞ。


最後はlid techniqueで逆根充した。


PAを撮影し縫合し終了した。

これで次回は半年後である。

半年後にCBCTとPA、口腔内診査を行う予定である。

次回まで少々お待ちください。