バイト先での治療。

主訴は

右上奥歯の痛み。治療をしたのに痛くて噛めない。なぜか?

であった。

歯内療法学的検査(2023.6.27)

#2 Cold+3/4, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#3 Cold N/A, Perc.(++), Palp.(+), BT(++), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

打診痛と咬合痛に反応した。

主訴は再現されたということは、適切な治療を行えば主訴は改善する可能性が高い。

PA(2023.6.27)

MBは石灰化していて穿通しなかったようだ。

CBCT(2023.6.27)

MBは石灰化していて穿通していない。

MB2を見つけられるか?以前の問題だ。

計測すると以下のようになった。

CEJから12mmの位置にMBのApexがある。

Apex部位は頬側皮質骨が穿孔している。

骨穿孔部位を見つければいいとわかる。

さて、そこから3mmで切断すると、

6.43mmで、リンデマンバーの半分強だ。

これで頬側皮質骨が厚かったら…と思うとため息が出そうである。

が、それがないだけまだマシだ。

が、MB1とMB2には距離がある。

形成はやや難しいかもしれない。

さて。

治療したところがなぜ痛むのだろうか?

といえば、

もうここの読者の方であればご理解いただけるでしょう。

そう例のアレです。

まあ一言で言えば、

モラル

である。

歯内療法学的診断(2023.6.27)

Pulp Dx: Previously treated

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: Apicoectomy(MB)

ということでMBだけをターゲットにしたApicoectomyに移行した。


☆ここから外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#3 Apicoectomy(2023.6.27)

Flapを開くと#3 MBの穿孔部位が容易に見つかった。

そこのApexを探すことがとりあえずの目標になる。

Apexを見つけて3mmで切断した。

逆根管充填した。

PAを撮影した。

問題ないと判断した。

最後に縫合して終了した。

次回は1年後である。

また詳細をご報告いたします。