紹介患者さんの治療。
主訴は
治療した歯で咬合すると歯が痛い
であった。
歯内療法学的検査(2023.6.15)
#18 Cold+3/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#19 Cold NR/20, Perc.(+), Palp.(-), BT(++), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#20 Cold NR/20, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
再根管治療した#19に打診痛と圧痛があった。
主訴は再現された。
適切な治療が主訴を改善する可能性が高い。
PA(2023.6.15)
CBCT(2023.6.15)
すでに根尖部は大きく形成され根管充填されているのでApicoectomy以外、主訴を改善できる方法はないだろう。
歯内療法学的診断(2023.6.15)
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Apicoectomy
ということで別日にApicoectomyが行われた。
☆この後、外科動画が出て来ます。気分を害する方は視聴をSkipしてください。
#19 Apicoectomy(2023.8.10)
この治療で重要なポイントは以下に時間をかけずに治療を完結させるか?だ。
それのコツになる方法を今日は公開しよう。
上記のCBCTで頬舌的に切断した時に何mm掘らないといけなかっただろうか?
といえば、6mmである。
これを治療の前、あらかじめ、外科バーに外科ペンなどで印などをつけておく必要があるだろう。
印をつけておけば、外科中はここまでバーを入れれば6mm掘れるとわかるのである。
これは小さなことかもしれないが、大きな治療上のTipsだ。
ということでFlapを開けてApicoectomyを行っていった。
Osteotomyを次は行う必要があるが、
CEJよりほぼ直下の位置にApexはあり、
長さはCEJから
約9mmの位置で歯槽骨はわずかに削ればApexは出てくるだろう。
Apexの位置を短針で確認した。
これを3mm削合していくが、対合歯を確認すると歯根吸収が見受けられたので、2mm削合して滑らかにしている。
逆根管形成した。
Lid techniqueで逆根管充填した。
PAを撮影して状況を確認した。
PA(2023.8.10)
問題はないと思われる。
縫合して終了した。
ということで外科治療は30分で終了した。
ちなみにこの日はこの患者さんを紹介してくださった歯科医師の先生が見学に来ていた。
そこでの彼の一番の発見は…
この写真だろう。
これが迷いなく、根切していくコツである。
何のことか???なあなたは、Advanced Courseでお待ちしています。
次回は半年後である。
また状況を皆さんに報告したい。