先週末の土・日はAdvanced Course 2023 第7回〜Intentional Replantation&Apicoectomy実習とテスト特別編が行われた。
この日のコースは補講で本コースにこれない先生に参加していただいた。
参加者はこの日は4名。
まず土曜日の午前中はIntentional Replantationの実習から行なった。
上顎前歯や、上顎大臼歯のDB根、P根などを切断していただき、実習を行ったが、以下のような写真が出てきた。
上顎の口蓋根である。
上顎口蓋根は通常、1根管であるが、今日の受講者の一人の先生が同部を切断すると以下のようになった。
さて、あなたはこうなったらどうしますか?
この絵が示すことは、
根管の形態は複雑である
という事実である。
が、細菌感染がなければ問題は起きない。
が、ラバーダムをかけずに唾液まみれになったらどうなるだろうか?
俺は他の人と違う!
Kakehashi論文なんてどうでもいい・大したことない!
俺はすごい!だからお前らは俺のいうことを聞け
そんな歯科医師の主張に誰が同意するだろうか?
愚かな議論である。
そうした勉強会に赴く気もなければ参加する気もないが、騙されている?のであれば、多くの歯科医師の方は目を覚ますべきだろう。
が、すでに多くの若い先生は気づいていますよ?ww
話を戻そう。
上のような絵になったときは、どう解決するか?を議論しながら実習した。
この議論が重要だ。
わからなければ、おかしいと思えば、そこで止めて、私やインストラクターの先生を呼んでください。
そこで解決方法をDiscussionするのです。
それが学習です。
それは、先生が一人では決して身につかない学習方法です。
それが卒後研修会の意味だと私はいつも思うのです。
こうなったときにどうするか?をこの日は4人しか参加者がいなかったので、Discussionしながら実習を行った。
午前中はまるまる、Intentional Replantation実習となった。
が、Intentional Replantation実習の方が、Apicoectomyの実習よりも学べることの方が多いと気付いていただけただろう。
私が在籍した時のUSCでの外科実習がこの日の午前中のタイプのものだけだったのにはそれなりの理由があったのだ。
それが伝わっただろうか?
根切して、メチレンブルーで染めて上図のような絵になったときに、その後どう行動するか?が最も重要だ。
それは経験からしか知識が得られない。
その意味でも、来年はやりたいコースが新しくあるのだが…
文献の管理の方が追いついていないので未だ開催か否かは不明である、すいません…
ということで午前中は1時まで実習を行った。
昼休憩を挟み、午後から講義を行った。
前回(第6回)のコースで語りきれなかった部分の話である。
以下のCaseについて解説した。
どのように抜歯するか?
抜歯が難しい場合のポイント
そして脱臼させてIntentional Replantationする場合の最大の難点
について解説した。
翌日曜日はApicoectomyの実習をまず午前中から行った。
以下のように、実習で使用する模型をCBCT撮影してくると、実習にRealityが生まれる。
このようにCTを撮影し、計測して実習すると臨床的なものによりなるだろう。
(あとは、石膏をレジンにChangeできれば完璧だ。歯科医院が汚れなくて済むからだ)
が、何度も言うようにこれは石膏模型での実習だ。
出血もなければ、模型は痛いとも言わない。
リアルとは違うのである。
が、麻酔や出血のコントロールができれば、一定時間(どれくらいかは不明)止血のコントロールができるのである。
なのでまさにMock Apicoectomyをしているとも言える。
と言うことで実習へ移行した。
顕微鏡の強拡大、
顕微鏡の弱拡大、
ルーペレベルでの拡大
で、根切や逆根管形成にどのような違いがあっただろうか?
いつもでかい倍率で見ることが正義ではない
ということがわかっていただけただろうか?
この発言の意味がわかりますか?
また以下のような画像が出てきたときに、あなたはどう判断し、どう行動しますか?
知識をつけるのは重要だが、臨床で役立たない知識を身につけても無駄である。
臨床に役立つ知識こそが意味ある知識だ。
日曜の午後からは、マイクロサージェリーのテストを行った。
実習でできないことは患者ではできない。
もし患者でやろうと思うのであれば…練習が必要だ。
そうでないなら、誰かに任せればいい。
任せる人になるか、自分でできる人になるかはその人次第だろう。
ということで2日間はあっという間に終了した。
復習して臨床に役立てて頑張ってください。
1日お疲れ様でした。