バイト先での治療。
主訴は、
数週間前から歯が痛くて硬いものが噛めなかった…
である。
歯内療法学的検査(2025.3.25)
#14 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(+), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#15 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
患歯は#14だろう。
PA(2025.3.25)
Implnatの近傍の#14 MBがやはり患歯だろう。根尖病変が見える。
CBCT(2025.3.25)
MB
MB2が攻略できなかったのだろう。
DB
頬側から見ると根尖病変があるように見えるが、
DBを“軸”にする
と、
病変と思しきものはない。
このように、
CBCTは所有しているだけでは診断ができないということがこのケースからもわかるだろう。
どのようにそれを動かすのか?他人に見せれる絵にするのか?これが臨床家には求められる。
このCBCTの動かし方は
Basic Course 2025
Advanced Course 2025
で行います。
ちなみに…今まではこのような講義、話はありませんでした。
私のセミナーは年々、変化します。
悲しいかな、“変化” についていけない臨床家は、置いていかれるのです。。。
OBの方で聞きたい方は、いつでもどうぞ。
P
Pには病変がない。
が、太いメタルポストコアが装着されている。
これでは…歯牙は破折するだろう。
Apicoectomy後にレジンにやり変える必要がある。
Apicoectomyだが、
Apex-3mmで切断すると、
頬舌的に5.4mmで済むが、
その形態が不整である。逆根管形成がやりにくい。
Apex-4mmで切断すると、
こちらの方が逆根管形成しやすい。
なので今回は、
Apex-4mmでApicoectomyすることにした。
歯内療法学的診断(2025.3.25)
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Apicoectomy→Core build up
ということで、同日に治療が行われた。
☆この後、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#14 MB Apicoectomy(2025.3.25)
Flapを開けて、#14 MBのApexを探さなければならないが、術前のCBCTからそれは容易だと思われる。
逆根管充填した。
Lid techniqueだが、これももう過去の逆根管充填方法になってしまった感が否めない。
はっ?
MTAやBC puttyで逆根充しろよ!という声も飛んできそうだが、新しい手法・材料を否定することはないと思われる。
私はその点では柔軟だ。
術後にPA, CBCTを撮影した。
問題はないだろう。
縫合して終了した。
次回は1年後である。
またその模様をお伝えしたい。