紹介患者さんの治療。

主訴は、

治療した歯の歯茎が腫れた。外科治療が必要だと言われ、紹介されたので来た

である。

歯内療法学的検査(2025.4.11)

#13 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL), Sinus tract(+)

患歯は、Sinus tractがある#13だ。

Sinus tractは頬側でなく、口蓋側に存在していた。

PA,CBCTも撮影した。

折れている!と言われかねない状況である。

が、本当に折れているかどうか?は、抜歯して歯牙を直視しないと分からない。

診断は以下である。

Pulp Dx: Previously treated

Periapical Dx: Chronic apical abscess

Recommended Tx: Intentional Replantation

治療はIntentional Replantationが必要だ。

ということで同日、治療へ移行した。

⭐︎この後、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#13 Intentional Replantation(2025.4.11)

まず抜歯を行う。

もちろん、脱臼が必須だ。

レジンのジャケット冠が破損しないように注意深く抜歯した。

忘れ物が抜歯窩にないか?確認した。

忘れ物はなさそうだ。

ということでここからは口腔外作業になる。

術前のCBCTからVertical Root Fractureも疑われるので、メチレンブルーで染め出して歯牙を精査した。

VRFはなさそうだ。

ということで、外科処置を行った。

3mm切断し、

 

逆根管形成した。

充填材はかかりつけ医曰く、MTAセメントだそうだ。

Gutta Percha Pointの残渣を気にしなくていいだろう。

無論、Intentional ReplantationなのでApicoectomyに比べて容易に観察できる。

深さも3mmを確実に確保した。

ということで、逆根管充填した。

PAを撮影した。

問題はないだろう。

抜歯窩へ再植した。

定着するまでの違和感を患者さんが嫌がったので、両臨在歯とスーパーボンドで固定している。

術後にPA,CBCTを撮影した。

問題はないだろう。

あったらどうするのか?と以前質問されたことがある。

あったら、もう一度抜いてやり直すだけである。

それにどれほどの時間がかかろうというのか、という話だ。

この1ヶ月後にCheckに来ていただいた。

#13 Intentional Replantation 1M recall(2025.5.13)

いかなる不快症状もなかった。

ということで、次回は半年後である。

またその模様をお伝えしたい。