紹介患者さんの治療。

主訴は、

左下奥歯で硬いものを噛むと歯が痛い。ひどい時は疼いて何も食べれなかった…

である。

Pre-op Endo Test(2024.5.9)

#18 Cold+2/3, Perc.(-), BT(-), Palp.(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#19 Cold N/A, Perc.(±), BT(+), Palp.(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

主訴は補綴が装着してある#19だ。

MB

MBの根尖部には大きな病変がある。

MBは穿通が必要だろう。

次はMLだ。

ML

MLもできれば穿通させたい。

病変があるからだ。

が、すでに根管形成と根管充填が舌側に偏位している印象を与えるようなCBCTの絵だ。

ここがうまくいくか?は実際の治療で決まるだろう。

D

Dは病変がない。

が、この粉剤根充と思しき根管にGutta Percha Pointを充填させる必要はあるだろう。

以上が治療の概略だ。

同日、治療へ移行した。

Pre-op Endo Diagnosis(2024.5.9)

Pulp Dx: Previously initiated therapy

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: Re-RCT

⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。

#19 Re-RCT(2024.5.9)

除冠・除コアすると…

Gutta Percha Pointが見えるが、その下は…

ビタペックスだ。

これでは封鎖は得られない。

理由はそれは溶けてなくなるからだ。

MB, ML, Dの再根管形成が決まった。

特にMは穿通が必要である。

が、C+ File #10,8,6では穿通が不可能であった。

そこでNi-Ti Fileを利用することになる。

HyFlex EDM #10.05→RaCe EVO #10.04→そして…

RaCe EVO #10.02で穿通した。

以下のように再根管治療は行った。

RaCe EVO #10.02で穿通した時はHyFlex EDM #10.05はマストである。#60.02まで形成し、#35.04のGutta Percha Pointで根充すると決めた。

そんな全然、サイズが違うじゃないか!と言うあなた。

試適の動画を見てほしい。

Just fitだ。

シーラーが入るとその分サイズを下げる必要があることが臨床では多々ある。

これも根充時のポイントかもしれない。

術後にPA, CBCTを撮影した。

M

パフが見られた。

問題のない根管充填である。

MLは舌側により偏位させてしまっている。

これが予後に影響するか?はこの時点ではわからない。

D

Dはそもそも問題ないので何も将来的にも起きないだろう。

ということで、明日はこの治療の経過観察の模様をお伝えしたい。