紹介患者さんの治療。
主訴は、
銀歯が外れて歯の根しか残っていない。痛みもあるが、どこに行っても保存は不可能だと言われたが残せないだろうか?
である。
また治療歴だが,
以前、歯の神経の治療を行う歯科医院を紹介され、
そこで1時間半も開口器を入れられて根管治療され,
顎が破壊されたかと思うくらい辛く,
それ以来, 神経の治療と聞くとそれを思い出してトラウマで, 苦手です。。。
とおっしゃっていた。
が、一般的によく世間で聞く話である。
顎が疲れる。。。これが根管治療の欠点だと多くの人は言う。
しかし、当歯科医院ではそういったことは言われない。
快適だと言われることはあるけれども。
今日はそのコツ?も披露したい。
Pre-op Endo test(2026.7.13)

咬合痛がみられる。


2枚のPAから
その理由を推し量ることはできない。
私にとってPAは、
あなたを観ていますよ
という
“状況証拠”
にしか過ぎないのである。
ここから咬合痛の理由が判断できるだろうか?私には無理である。
が、口腔内を見ると、

なるほど、抜かないといけないという気持ちがわからないでもない。
が、勝負はやってみないとわからないのである。
その勝負に勝ち負けがつけれる道具は、
PAでなく、CBCTである
と私は断言する。
MB

石灰化が疑われる根管である。
MBの根尖部にも病変がある。
穿通させたいが、この現状でそれが可能だろうか?
ML

MLは未着手である。
穿通ができれば86%, できなければ60%の治癒だ。

が、過去のケースは60%に対しても寛容であった。
D

Dにも病変があるように見える。
が、だ。

病変のどこからどこまでがどの根管由来か?はそれらが繋がっている時はわからないのである。
そうつまり、
ここからここまでがこの病気の原因です!という原因根管の特定は不可能なのである。
Pre-op Endo Diagnosis(2026.7.13)
Pulp Dx: Previously initiated therapy
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Re-RCT
☆この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#31 Re-RCT(2026.8.4)
D, MBは穿通しなかった。
また、根管形成未着手のMLであるが、

SXで容易に発見・形成できた。
が、ハンドFileで穿通しなかったのでいつものように機械的に穿通させた。
その際の長さの目安は、

約15mmである。
これもPAではわからない。
CBCTがないと計測すらままならないのである。
ということで、この長さを参考に機械的に以下のように穿通させた。
ということで、以下のように作業した。

PA, CBCTも撮影した。


MB

ML

D

穿通したMLからはシーラーパフも得られたので問題はないと言える。
次回は半年後である。
またその模様をお伝えしたい。
さて、このBlogをご覧の患者さんへ。
この動画にあるように、
開閉口を繰り返して治療を行えば、臼歯の根管治療でも顎関節に負担はかからない
のである。
生活の知恵?
である。
事実患者さんは、
以前の治療と全く違うものでした。。。
と満足されていた。
猿轡を入れられて1時間半, 開口する根管治療か?
開閉口を繰り返して楽に治療する根管治療か?
答えは自明であろう。
まあ, しかし, いつも, 私は思う。