以前の治療の経過観察。

MAFの臨床的な決定方法(HyFlex EDM #40.04か#60.02/ProTaper Gold F5か?)と根管充填に使用するGutta Percha Pointの臨床的な決定方法〜#15 Re-RCT 1回法

治療から1年が経過した。

#15 Re-RCT 1yr recall(2026.8.28)

1年後も臨床症状は無かった。

PA, CBCTも撮影した。

MB1

MB2

DB

P

1年前と比較した。

MB根はMB2が石灰化で攻略できなかったので根尖病変の濃度に変化は出ているが、完全に消失していない。

DB, Pは穿通したのでよく治癒している。

さて。

このケースから何が言えるか?といえば、

再根管治療は根尖病変の治癒に時間がかかる

という事実であろう。

これに対して外科治療は、再根管治療よりも治癒が早い。

Kvist 1999  Results of Endodontic Retreatment: A Randomized Clinical Study Comparing Surgical and Nonsurgical Procedures

でもその事実が示されている。

この文献によれば、

外科群は、感染源に対する治療 → 根尖病変の外科的除去 → 根尖切除を行っているので、X線的には比較的早く「healing」に入る。

一方、非外科的再根管治療では病変そのものを掻爬しているわけではなく、根管内感染をコントロールした後、生体による病変の修復を待つことになる。

したがって、

6–12か月:外科 ≫ 非外科

24か月:差が縮小

48か月:差なし

という上記グラフには生物学的な納得感がある。

が、48か月で差がなくなった理由の一部が

当時の外科治療の術式(2–3 mmの逆根管窩洞をsmall round burで形成→ gutta-perchaをクロロホルムまたは火炎で軟化→ 垂直加圧してretrograde sealで行う)

のlate failureだったことには注意が必要だろう。

むしろ現在この論文を引用するなら、

外科と非外科のどちらが優れているという根拠としてよりも、

評価時期によって治療成績の見え方が変わるという根拠として使うのが適切

だと思われる。

ということで、次回は3年後に見せていただくこととなった。

またその予後をご報告したい。