過去治療の経過観察とリカバリー治療。

2024.11.10に#4 Apicoectomyを行っていた。

その際の臨床情報は以下だ。

上顎洞穿孔を避けるために、Apexから4mmで切断して逆根充した。

ここから2年が経過する。

#4 Apicoectomy 2yr recall(2026.9.2)

#4の根尖部に病変が残存している。

 

何がFailの原因か?

あなたには分かるだろうか?

私には分かる。

上記の絵は、

事実上、Apicoectomyを行っていないことに等しい。

しかし、術直後のCBCTでもそれは不完全であった。

また、この歯牙に破折の可能性もあるかもしれない。

このことから、リカバリー治療はRe-Apicoectomyではなく、Intentional Replantationとした。

治療は別日に行われた。

#4 Intentional Replantation(2026.10.14)

脱臼させないと、Intentional Replantationは成り立たない。

抜歯窩には、肉芽が山盛りあるが、私は掻爬をしなかった。

はっ?お前はバカか?というあなた。

Andreasen 1981 Periodontal healing after replantation and autotransplantation of incisors in monkeys

この文献はあなたに何を語っているだろうか?

はっ?古臭いの出すなよ!というあなた。

では、代わりの何かを提示してください。

さすれば私も考えを改める?可能性もあるだろう。

臨床家は変化しなければならないのだから。

ということで、口腔外で歯牙を観察した。

破折はやはり、無いようだ。

それよりも切断で顎が残存していたことが最大のミステイクだったのである。

そして水平に切断した際の逆根管充填の不適切さ?も同時に口腔外で修正して逆根管充填もやり直している。

問題点を除去し、より広く、そしてより深く、Retroprepした。

その後、逆根管充填した。

PAを撮影した。

問題はないだろう。

抜歯窩へ再植するが、正直、ここが一番難しい。

理由は、

脱臼して再植しているからだ。

一度再植したが、明らかに歯牙が元のポジションと異なるため、再度、抜歯し再植をTooth Sloothでやりなおしている。そのことにより、アンダーカットを超えて歯牙を元の位置に戻すことができている。

これは非常に重要な臨床的知見だ。

術後にPA, CBCTも撮影した。

 

ポスト部分まで逆根管形成+逆根管充填していることがわかる。

CTも撮影した。

 

ということで、1ヶ月後に動揺をみて、正常の範囲の中にあれば、プロビジョナルレストレーションの装着を依頼する。

しかしながら、

このケースはこれだけ歯根を切断するならば、

最初からApicoectomyではなく、Intentional Replantationを行うべきだったのであろうか。。。

しかし、公的には2本しか文献はないが,

その成功率は78%,

いわゆる80%程度しかない

のである。。。

Clinical literature review 2026 Autumn

本当に、実に悩ましいところである。

さておき、またこの治療の経過をお伝えしたい。