Basic Course 2026の参加者の先生から、

Akerblom 1988 The prognosis for endodontic treatment of obliterated root canals.

の文献の成功率は、再根管治療だけなのか?という質問があった。

私も失念していたので、改めて文献を読み返すと、

Materials and Methods

All adult patients (2,742) treated during a 10-yr period at the intramural endodontic clinic at the School of Dentistry, University of Lund, Sweden, were followed up for 2 to 12 yr. From these patients all teeth with obliterated roots were selected.

ここでは、閉塞根管を有する歯を選択したと記載されており、再治療症例に限定したという記述は見当たらない。

また文献中のFigure 2には、Four years after retreatment.と明記されている。したがって、再治療症例が含まれていることは確実である。

一方で、64根のうち何根が初回治療で、何根が再治療だったのかは、本文および表に記載されていない。

ただし、ここで区別すべきなのは次の2点であろう。

– 原著から確認できること: 再治療症例が含まれる。対象の選択基準は閉塞根管である。

– 原著だけでは確定できないこと: 初回治療症例が実際に何例含まれていたか、あるいは全例が再治療症例だったか。

従って、厳密には、

本研究は閉塞根管64根を対象としており、再治療症例を含むが、初回治療と再治療の症例構成は明示されていないと判断するのが適切

であろう。

Akerblomらの研究では、根尖病変を有する閉塞根管に対して、根尖側まで穿通できない状態で非外科的歯内療法を行った場合でも、62.5%の成功率が報告されている。

ただし、初回治療と再治療の内訳は不明であり、この数値を再根管治療の成功率として直接適用することはできない。

それでも、穿通できなかったからといって必ずしも治療が失敗するわけではないことを示す、重要な臨床的根拠である。

とすれば、以下のケースの治癒にも納得がいく?というものだ。

(注:以下のケースは Pulp Dx: Previously initiated therapyなので、初期治療でなく再根管治療)

穿通は成功率を左右する一因だが、成功を決定づける唯一の条件ではない〜#21 Re-RCT 1yr recall

今日は、受講者からの質問に対する、私の個人的な意見でした。