紹介患者さんの治療。
主訴は
根管治療を適切にやり直したい
であった。
歯内療法学的診査が行われた。
#30 Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#31 Perc.(++), Palp.(-), BT(++), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
PAは以下になる。
#31 Re-RCT前PA(2022.10.21)
#30は#31の再治療の前にApicoectomyを既に行っていた。これに関しては後日解説する。
かかりつけ医にCTも撮影していただいた。
Re-RCT 前 CBCT(2022.10.21)
M根
根尖病変が見える。
実はこの処置を行う前にある先生から連絡があった。
昔、同じ勉強会で一緒に学習していた牛島先生だ。
と言うことで治療前にもう一度説明してあげた。
#18は以下のようになる。
B面
M根
D根
既に根尖部は大きく形成されている。
保険診療の匂いがプンプンする。
そして尖通もできないでいる。
この歯に再治療で成功の見込みがあるだろうか?
以下の表によれば成功率は40%しかない。
40%しかなくても治療費が日本の保険診療のように数百円であれば誰も文句は言わないだろう。
しかしうちの治療費は20万円近い。
誰がそんな治療に高額な費用を払うだろうか。
払う人など誰もいないだろう。
どうせやるのであれば確率の高い方法を選択するべきである、と私は思う。
こう言う考え方を儲け主義だとかおかしいとか言う人もいる。
しかし私はそう思わない。
真っ当な医療を貫き通すrには戦いが必要だ。
その戦いはこれからも続くだろう。
と言うことで納得してもらい再治療を行なった。
診断は以下である。
#31
Pulp Dx: Previously Initiated Therapy
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Re-RCT+Core build up
と言うことで再根管治療に移行した。
どう言う根管だったか?といえば、根尖部の尖通はなされていなかった。
が、それに反して根管の中央部〜上部は既に形成がなされているようであった。
HyFlex EDM #25.V→#40.04→#50.03という形成内容であった。
これで事たるのか否かは神様しかわからない。
ポイント試適前にPatency Fileを行いポイント試適を行なった。
作業内容は以下になる。
ポイント試適のPAは以下になる。
問題はないと判断し、根管充填した。
根管充填時PA(2022.10.21)
シーラーパフも再現できたがこの治療がうまくいくかいなかには不安を覚えた。
神様だけがこの治療の結果を知っているだろう。
次回は右下6の外科治療について解説したいと思う。
それまで少々お待ちください。