紹介患者さんの経過観察。

#18 Intentional Replantationを1ヶ月前にしている。

以下の記事がそれである。

15分の外科治療〜治療の目的は細菌を減少させそれを維持することである #18 Intentional Replantation

過去の経緯はいろいろあったが、当初は治療計画そのものに同意していただけない感じであった。

それは過去にもIntentional Replantationを行っているからである。

その際は、根切も逆根管形成も、逆根管充填も行っていなかった。

そして結果的に…うまくいかなかった。

この時には…おそらくこの処置を行った先生の頭が、

”根尖病巣があることが痛みの原因である”

という思考から行われた治療と言える。

それでは…

治るものも治らない。

そういうふうに日本語を用いていることがこの病気の原因がどこにあり、どこを削除し、どこを封鎖することが治癒につながるか?に意識が及んでいない証左である。

意味がわからないあなたはAdvanced Courseに来年、行くしかないだろう。

Advanced Course 2023も、もうあと受講生は数名で締め切りとなる。早い受講申し込みをお待ちしています。

と話が逸れたのでもとに戻そう。

この患者さんの1ヶ月予後はどうなっただろうか?

患者さんの職業は我々と同じ医療従事者である。

それがこの治療に対する不信感を増幅させたと言っていい。

”歯医者なんてやっぱり馬鹿だ… あれは医療従事者でない。。。”

この方がそう思ったかはわからないが、世間からはそう思われても仕方がない案件だろう。

さて、私は救世主になれるのか?それとも極悪人か?

1ヶ月後の状況を見ていただこう。


☆この後、臨床的な動画が出てきます。気分を害する方は試聴をSkipしてください。


#18 Intentional Replantation 1M recall(2022.12.23)

動揺は…Within Normal Limit=WNLであった。

Percussionに対しても…痛みはない。

Bite Testをしても…痛みはない。

Palpationに対しても…痛みはない。

歯周ポケットも正常であった。

ちなみに1ヶ月前は以下のようであった。


初診時検査(2022.11.24)

#18 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#19 Cold+4/3, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)


患者さんは症状の違いに驚愕していた。

誰が治療したか?で結果が変わる歯内療法外科。

そんなに難しいことを私はしただろうか?

いえ、何もしていません。

原則を守っている通りです。

それにどこの大学出身だとか、大学院出身だとか、西海岸とか東海岸とかは一切関係はない。

やれることを全てやり切ることが成功への鍵なのだから。

以下、患者さんの感想。

ありがとうございました。当初あった痛みが全く次の日かから消失したのでびっくりしました。。。私が過去受けた治療はなんだったんでしょうか…

はい、患者さんが過去受けた治療は歯科治療ではないのです。

正しく学ぶことをしていない人間の処置に何の価値があるだろうか?

と私はいつも思う。

うちの歯科医院にもキレて帰る人、喧嘩腰の人がたまにいる。

しかし…私に怒っても症状は改善するだろうか?

そしてその病気は私が作ったのだろうか?

よく冷静に考えて欲しいものだ。

と話を元に戻して、

Intentional Replantationはこのように結果を出せる素晴らしい治療である。

明日からは、Intentional Replantation後に痛みが出るケースと出ないケースの特徴について述べてみたいと思う。