紹介患者さんの治療。

主訴は

右側で咬合すると痛くて噛めない

であった。

#2には1年前に生活歯にクラウンが装着されているそうだ。


☆以下、口腔内の検査動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


歯内療法学的検査動画(2023.2.17)

歯内療法学的検査(2023.2.17)

#2 Cold NR/20, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#3 Cold+4/3, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

BT testを行うと咬合痛があった。

検査で主訴を再現できている。適切な治療を行うと解決できる可能性が高い。

初診時PA(2023.2.17)

#2には生活歯を形成してジルコニアのクラウンが装着されていた。

ということは…石灰化案件だ。

術前にCBCTが必須である。

#2 CBCT(2023.2.17)

MB

MBは上顎洞と繋がっている。

が、病変があるということはシーラーが上顎洞内に入り込むことはないだろう。

つまり、安全に治療ができるのでシーラーパーフがあった方がいいということがわかる。

DB

DBの根尖部にも病変があり、上顎洞内と交通している。

が、肉芽腫等が根尖部に存在するはずなのでここもパフがあっても心配はないだろう。

P

Pにも病変がある。

が、上顎洞内と交通はない。

ということはここもシーラーパフを起こしても問題はないだろう。

歯内療法学的診断(2023.2.17)

#2

Pulp Dx: Pulp Necrosis

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: RCT+Core build up wo Fiber Post

治療は根管治療である。

が、すでに補綴が装着されているので簡単でない。

このような時にどうすれば良いか?と言えば、やはりCBCTだ。

チャンバーオープンすると以下のような形態になるはずである。

根管口はこのように存在するはずだ。

これを患者さんには説明して治療へと移行した。


☆以下、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#2 RCT(2023.3.6)

ジルコニアのオールセラミッククラウンである。

これに穴を開けるにはどうすればよかっただろうか?

上記動画を参考にしてほしい。

なおこのCaseは何度もいうように、生活歯髄療法をしているので根管の石灰化が進んでおり根管口の明示に時間がかかる可能性がある。

そんな時に便利なのがCBCTだ。

上記に提示した以下の画像をユニットの近くに貼って参考にしながら根管口を探索した。

この絵があれば、私は穿孔などしていないと自信を持てるのである。

この意味でもCBCTを歯内療法に応用する必要性はかなりあると思われる。

もはや歯内療法では必須の器具である。

MBからSXで形成していった。

DB, P

その後、作業長を計測していった。

その作業内容は以下になる。

上記の長さは正しいだろうか?

と思ったら、これもCBCTを参考にするといい。

以下になる。

MB

DB

P

P根はC+10で尖通しているので、0.5mm上は#25.Vで始めたが、形成できる部分はほとんどなかった。

DBも#15で尖通しているため、#25.Vからスタートした。

MBはK#40で尖通しているのでHyFlex EDM #25.Vは形成することもなく作業長まで沈んでいった。

番手を上げないといけないだろう。

次が#40.04である。

まずMBに挿入してみた。

#40.04は作業長まで到達した。

これが意味することは、形成できないと言う意味である。

それはそうだ。K File #40で穿通しているからである。

次がPである。

最後がDBである。

DBはK#15で尖通したが#40.04でかなり形成できている。

次が#60.02である。#50.03でもいいが、面倒臭いので拡大する場合は私は#50.03をSkipしている。

なぜか?

#40→#50で何倍拡大できるだろうか?といえば、0.25である。

#40→#60では0.5である。

これだけ柔軟性が高いのであるから私は#50.03を最近はほとんど飛ばしている。

そういう判断があなたにできるだろうか?

できるのが専門医かもしれない。

次がPである。

ここはしっかりと形成ができている。

最後がDBである。

#40.04のGutta Perchaを用いて根管充填した。

その後、支台築造してPAを撮影した。

全ての根管からパフが見られている。

根管充填に問題はないと思われる。

次回は半年後に経過観察である。

その際にCBCTを撮影して治療の前後を比較して皆さんに紹介しよう。

それまで少々お待ちください。