紹介患者さんの治療。

主訴は

感染がある歯を治したい

であった。

痛みなどの症状はない。

過去にもこの患者さんは当歯科医院で外科治療をしている。

今回は最後の歯の外科治療である。

その模様をお伝えする。


☆この後、検査動画が出てきます。不快に感じる方は視聴をSkipください。



歯内療法学的検査(2023.4.8)

#12 Cold+3/4, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#13 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#16 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

主訴に症状はない。

ということは必要なのは、

”適切な治療”のみである。

CBCT(2023.4.8)

Apexから3mmで切断すると、上顎洞粘膜までの距離が以下のようになる。

8mmの頬舌幅で切断する。

すると上顎洞底粘膜を傷つける可能性はないとわかる。

歯内療法学的診断(2023.4.8)

Pulp Dx: Previously treated

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: Apicoectomy

根尖部を十二分にすでに拡大されているために、外科治療で問題を解決することになった。

患者さんも過去の治療の有効性を理解されているので、治療計画に同意した。

自家歯牙移植された歯の意図的再植術〜#16 Intentional Replantation without crown removal

切歯管を切断する可能性が高いからApicoectomyはできない?→#7,8 Apicoectomy


☆この後、外科動画が出てきます。気分を害する方は視聴をSkipしてください。


#13 Apicoectomy(2023.4.8)

パピラベースで切開し、Apexを探す。

CBCTによればApexは歯冠頂より15mm下方に存在すると思われる。

見つけた切断面はCBCT通り2根管存在した。

が、B,Pは比較的近くにあるので逆根管形成は難しくないだろう。

ということで逆根管形成した。

この後、逆根管充填した。Lid techniqueを行っている。

PAを撮影した。

問題はないと判断した。

最後に縫合して終了している。

ということで次回は1年後である。

その際に状況を再度お伝えしたい。

それまで、少々お待ちください。