紹介患者さんの治療。

主訴は、

咬合痛があり物が噛めない…

である。

歯内療法学的検査(2023.9.5)


☆この後、検査動画/臨床動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。



#18のMBは歯周ポケットが5mmであった。

それ以外は全てWNLである。

歯周病を併発しているのか?エンド由来なのか?それはこの時点ではわからない。

PAを撮影した。

PA(2023.9.5)

#18の近心には、つまり#19,20にはImplantが埋入されている。

ここに感染が移れば…

Implant周囲炎に至ってしまうからだ。

CTを撮影して詳細を精査した。

CBCT(2023.9.5)

咬合面から見ると、2根管性?の樋状根であった。

M

D

歯内療法学的診断(2023.9.5)

Pulp Dx: Pulp Necrosis

Periapical Dx: Chronic apical abscess

Recommended Tx: RCT

推奨される治療はRCT一択である。

半年後に経過を見て、そこで歯周ポケットや術前の臨床症状(Perc., Palp., BT痛)を再度精査する必要があるだろう。

予後不良であれば、Intentional Replantationだ。

が、この歯は容易に抜歯できる。

根尖病変があるからだ。

ということで誠実に治療をしていけば問題がないだろう。

同日、治療へ移行した。


☆この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#18 RCT(2023.9.5)

術前の検査通り歯髄は壊死していた。

以下のように治療を進めていった。

M根は#40.04で終了する予定であったが、形成時にラバーストップが緩み、オーバー形成となってしまった。

これがHyFlex EDMの唯一のそしてかつ最大の弱点かもしれない。

したがって、当初予定していた#40.04が作業長を大幅に超えてしまったため、Gutta Percha Pointを#50.04, #60.04と試適し、ちょうどいいと思われる#60.04を選択した。

それが上の紙の詳細である。

ということでBC sealerとともに根管充填し、レジンで支台築造したあと、PAを撮影した。

次回は半年後である。

#18の歯周ポケットと根尖病変の度合いをその際、チェックしたい。

それまで少々お待ちください。