週末日曜日は、Basic Course 2023 第11回が行われた。

この回のテーマは

支台築造、Metal Post Core vs Resin Core w/wo Fiber post、支台築造実習

である。

講義は従来と変わらない内容で、この分野は正直今までと何が違うのか?という話しかない。

Metal Post Core vs Resin Core w/wo Fiber postは臨床でも重要な?テーマだ。

以前の記事を紹介した。

10年以上経過した歯(#31)の再治療〜自分が装着したクラウンが外れることは、歯科医師人生で負けなのだろうか?

この記事を参考に、

メタルポストコアが招く悲劇

レジンでダメな理由

そもそもクラウンレングスニングできないのか?という質問を受講者の日本の歯周病専門医の先生に質問した。

私は理論はどうあれ、患者さんに寄り添った歯科医療を行うべきだと考える。

以下のようにだ。

私がGP時代に装着したGold Inlayが脱離した患者さんだ。

私は修復治療をしていないので、その地域の知り合いの先生

大分の、

あべ歯科クリニック 院長 安倍 憲一 先生

に紹介した。

Inlayを戻すと、歯質が若干欠けているだけであった。

そこで安倍先生は、

Inlayの新製よりも、この旧・Inlayを戻して隙間をスーパーボンドで埋める方法を選択した。

ラバーダムをかけてエッチングしている。

接着させるからだ。

Inlayをセメントでつけて、この欠けている部分はスーパーボンドで埋めたのだ。

上記の処置の根拠になる文献が以下だ。

小臼歯を抜髄・根管治療して、

レジン充填のままの歯牙

クラウン修復した歯

の5年生存率を出した、Retrospective studyである。

結論は以下だ。

やはりレジン充填よりもクラウンのほうが生存率は高いが、特筆すべきは、

それがFailしてやり直そうという時に、

レジンだと約70%の歯がやり直せるのに対して、

クラウンの場合はやり直せる歯が皆無だというショッキングな事実だ。

そして、窩洞が小さければ、もはや充填とクラウンの生存率に差がないというショッキング?な報告もある。

時代は全ての歯を補綴するよりも、接着修復へシフトしているのかもしれない。

が、この研究はあくまでも小臼歯でだ。

もっと力がかかる大臼歯なら違う結果になるかもしれない。

が、

小臼歯はVRFが多い歯でもある。

そこでこの数字が出ているのであれば、大臼歯では…という期待も抱かせるのかもしれない。

研究には、こうした遊び心?が必要なのだろうか?とすれば、日本人には難しい話になる。

ともあれ、以上のような話でこの日の幕を閉じた。

次回はいよいよ最終回である。

Apicoectomyの基礎、それぞれの先生のケース発表という流れで最終回を迎える。

あと1回、頑張りましょう。

1日、お疲れ様でした。