紹介患者さんの治療。
実は以前、紹介している患者さんのCaseである。
6段重ねの歯科治療その1〜#15 Ext→口腔外C処置→口腔外根管治療→口腔外支台築造→口腔外Apicoectomy→Intentional Replantation 1回法と1M recall
6段重ねの歯科治療その1〜#15 Ext→口腔外根管治療→口腔外支台築造→口腔外Apicoectomy→Intentional Replantation 1回法 8M recall
実は#2にも似たような歯牙があった。
#2 歯内療法学的検査(2024.2.2)
#2 Cold+2/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#3 Cold+1/3, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#2にも#3にも問題がない。
が、大きな虫歯が確認できる。
#2 PA(2024.2.2)
#2 CBCT(2024.2.2)
B
MB
DB
P
根尖病変はない。
ということは、虫歯にならないように管理してもらえば問題がないという話になる。
そんなことできるのか?!って?
それを決めるのは臨床家ではない。
患者さんだ。
あなたが決めることではないのである。
であれば、
臨床家は各々の治療に対する意見や治療費を提示できなければならない。
でなければ、
他の治療(抜歯するのみ、インプラント等)と比較ができないからである。
そしてこの歯は抜髄根管である。
根管形成が根尖部まできっちりと行う必要性がない。
防湿を担保すればいいのである。
口腔外は最高の防湿環境だ。
根尖部はカットするだろうか?
病変がなければカットする必要性はないが、カットすれば客観的に治癒をその後の経過観察でのPA, CBCT等で確認できる。
ということでこの手の治療では、私はカットすることを推奨している。
まあそれは人それぞれであるけれども。
歯内療法学的診断(2024.2.2)
Pulp Dx: Asymptomatic irreversible pulpitis
Periapical Dx: Normal apical tissues
Recommended Tx: Ext, C-Tx, RCT, Core build up, Apicoectomy, Intentional Replantation
ということで同日、治療へ移行した。
⭐︎この後、外科動画がでてきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#2 Ext, C-Tx, RCT, Core build up, Apicoectomy, Intentional Replantation(2024.2.2)
まず歯牙を抜歯した。
続いて虫歯を除去した。
続いて根管治療して支台築造を行った。
根管治療は全ての根管を穿通させる必要がない。
理由は?
根尖病変がないからだ。
根切して逆根管形成・逆根管充填するので、きっちり根尖まで形成する必要もない。
治療は柔軟に考えなければならないのだ。
この後、抜歯窩へ戻した。
PA, CTを撮影した。
問題はないと思われる。
ここから1ヶ月経過した。
#2 Ext, C-Tx, RCT, Core build up, Apicoectomy, Intentional Replantation 1M recall(2024.3.8)
痛みの有無を患者さんに聞くと、
全くないです。歯も1週間くらいでくっついた感じがしました。
とのことだった。
問題はないと思われる。
次回はさらに1ヶ月後の2024.4である。
また状況をお伝えしたい。