紹介患者さんの治療。
主訴は、
神経を保護した歯が痛くて食べ物が食べれない…
である。
歯内療法学的検査(2024.3.1)
#28 Cold+2/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#29 Cold NR/20, Perc.(+), Palp.(-), BT(++), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#30 Cold+2/4, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
CR充填されていた#29はColdに反応がなかった。
そして打診痛と咬合痛があり、主訴が再現されている。
適切な治療をすれば主訴は改善されるだろう。
PA(2024.3.1)
CBCT(2024.3.1)
Direct Pulp Cappingを試みたが、失敗に終わっている。
当たり前だ。
理由は?
成人に試みているから
だ。
子供にしかできない治療だ、と言ってもみんなやる。
なぜか?大人がコントロールしやすいからだろう。
が、大人にはできない。
このような状態が続くことが私の仕事が無くならない最大の理由だ。
また、下顎の小臼歯は複雑な形態を持つことも多いが、このCBCTからは容易な歯であると言うことがわかるだろう。
何も難しくない治療である。
そして、根尖病変もない。
と言うことは、経過観察も不要である。
今日治療して、今日で終わりである。多分、30分以内で終わるだろう。
これが…
歯内療法というものだ。歯周病治療とは気色が違うのだ。
この治療で最も気を使うべきは、
Gutta Perchaの切断位置だけだ。
なぜか?
術後にクラウン修復がなされるからだ。
頭のレジンが取れないように、歯冠長よりも長く、ポストのトップは歯槽骨の中に入れなければならない。
いつもよりも深く、Gutta Perchaを切る必要がある。
歯内療法学的診断(2024.3.1)
Pulp Dx: Pulp Necrosis
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: RCT
ということで、同日根管治療へ移行した。
⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#29 RCT(2024.3.1)
以下のような作業内容で治療は行われた。
補綴のことを考慮し、歯槽骨よりも下でGutta Perchaを切断して、ファイバーポストとレジンで築造した。
最後にPA, CBCTを撮影した。
問題なく治療は終了した。
前述したように、経過観察も不要である。
実はこの方は。東京都から来られていた患者さんであった。
1日、遠方からお疲れ様でした。