バイト先の治療の経過観察。
患者さんは50代女性。
部位は左上7のIntentional Replantationと左上6のApicoectomyの4年経過時の予後である。
当時の主訴は左上臼歯部の咬合時の痛み。
もともとのPAは以下になる。
大きな根尖病変があるので、バイト先の先生が再根管治療した。
その後、補綴治療に移行した。
口蓋からガッタパーチャポイント などが大幅に逸出している。
ということで痛みに変わりがないため、#14のApicoectomyと#15のIntentional Replantationを同日に行うことになった。
2017. 6.27のことである。
2ヶ月後の痛みや歯牙の動揺もないためそのまま補綴治療へ移行した。
そして治療から半年経過してまたこの歯科医院に来院した。(2018.2.21)
処置から8ヶ月経過している。(2018.5.29)
さてこの患者さんを今日バイト先で久々に見ることができた。
治療から4年経過している。
打診痛もなく、打診時の金属音もない。
患者は2017の時のまま安定している。
ということで、処置から4年経過したが安定していた。
同時にApicoectomyを行なった#14のMB根、DB根も安定している。また口蓋に存在していた根尖病変は、精度の高い補綴処置を術後に行なったため、消失したようだ。
これがあと何年も持ってくれれば…これほど治療者として嬉しいことはない。
ちなみに患者さんは医療従事者でこうした治療に当初は懐疑的なヒストリーを持つ患者さんだったが、今ではすっかり私のファン?である。
彼女の感想は以下になる。
先生!あれから先生4年が経ちましたが全くどうもありません。
本当にありがとうございました。
この歯が長く持つように私もメンテナンスを頑張りますのでよろしくお願いいたします。
意図的再植を行なって患者さんから感謝されたのは初めてだ。
こういう時こそ、歯科医師であってよかったと思える。
そしてこのような問題がなるべく出ないようにしたいと思うが、私の力不足だろうかまだこの地にはこのような患者さんで溢れている。