11月23日の勤労感謝の日は東京・御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターで
第7回米国歯内療法専門医日本協会セミナーが行われた。
私は脳出血の後遺症?のため医師から遠出を禁じられていたので、これが実に5年ぶりの参加である。
会場に行く前に私の日課である1日20000歩ウォーキングを行ったのだが、宿泊場所と会場から近い、上野公園、不忍池を早朝7時から3時間散策した。
実は私の現在の生活は、夜の9~10時にはすでに就寝している。
そして明る日の4時には目が覚めてそのまま風呂に入り、自宅の近所や歯科医院の近辺を1時間半〜3時間ウォーキングしている。
決して徘徊しているわけではないw
私は実は朝の5時半〜6時にはすでに歯科医院にいるのであるw
さておき、この日の私のテーマは
Intentional Replantation〜The Last Resort?
であった。
この話は今年、3回目の話である。
東京で加藤先生と行ったセミナーが1回目、
自分のAdvanced Course 2024で2回目、
そしてこの日の講義で3回目である。
まず客観的事実として、
Intentional Replantation=Last Resortであり、米国ではもはやほぼ行われない治療である
ことを説明した。
この技術を私に伝授してくれたのは、USC Grad Endoの教授のDr.Rogesと昨年退官した、外科の責任者であった、Dr.Schechterだ。
アメリカではしかしながら、Intentional Replantationはほぼ行われない。
長く持たないからだ、とされている。
しかし、実際はどうだろうか?
【加筆・追記版】長く持たない治療はやらない!?〜#2 Intentional Replantation 6yr recall
十二分に長く持っている。
が、英語文献では統一した術式に対する公式見解はないし、その手法もさまざまだ。
この治療に対して以下のような手順で解説した。
Caseは時間の関係で3つに絞った。
いずれもこのホームページに記載のものばかりだ。
それでも10分オーバーしたそうだ。
やはり頭の病気になると細かいところが抜けるのだろうか?w
さておき、この日聴衆の先生方に一番伝えたかったことは、この治療で全てが丸く治らないということである。
いずれその歯牙はダメになる時が来るだろう。
だが、その時に、歯槽骨が回復していれば容易にインプラント処置が行える。
そう、
私は患者の歯牙の将来のこと(欠損補綴治療のこと)も考えて診療している
のである。
俺が治療すれば全てうまく行く!などと考えて治療していない。
それは医療人として最低の態度だし、全てのものには限界があり、それを知ることも重要なのだ。
ということで1日は終了した。
もうこのテーマを公で話すことはないだろう。
実はこの話は、クイントに掲載されることになっている(今年の加藤先生との8月のセミナー後にそうした話をいただいた。来年、掲載される予定?である。私の仕事がさくさく進めば、だが。。。)
それが人生最後の歯科雑誌投稿だろうw
正直、私はこの歯科業界での出来事に全く興味がない。
そんなことよりも人生には重要なことが溢れているからだ。
もうこの業界でやりたいことは全てやってきたので、
あとはそれをセミナーで他人に伝えて、それができるようになる臨床家を増やし、患者の歯牙の問題が適切に解決されれば、日本は少しは良くなるだろう。
そうすれば、私は自分の家族のために生きるだけである。
それ以外に希望はない、のだ。
しかしながら、Intentional Replantationは誰でも簡単に脱臼させられる装置が開発されない限り、今日の話がなくなることはないだろうし、この治療はこれからもうちの歯科医院では重要な治療オプションの一つとして消えることはないだろう。
また参加者から、
うちの歯科医院に見学に来てもいいか?という質問があったが、
誰でも、いつでも、どうぞ。
ということで、1日みなさん、お疲れ様でした。
また来年、お会いしましょう。