エンドの器具を購入する際にテーパーという聞きなれない用語がある。

ちょっと慣れた人なら、0.4テーパーとか0.6テーパーとか聞いたことがあるだろう。

テーパーとは一体何を表すのだろうか?

例えばあなたが普段使用するK Fileにテーパーはあるのだろうか???

といえばある。.02テーパーだ。

.02テーパーというのは1mm上に上がると+0.02mmその幅が増加することを言う。

では上記のスライドはそれぞれファイルを表しているが先端は全て#40である。

ではそれよりも6mm上部のD6はそれぞれ何mmだろうか?

.02テーパーのK Fileであれば#40+.002×6=#52である。

.04テーパーのK Fileであれば#40+0.04×6=#64である。

.06テーパーのファイルであれば#40+0.06×6=#76である。

ではあなたが現在何らかの事情でNi-Ti Rotary Fileを使用できない環境にいるとする。

その場合、K FileでStep Back法を行うがテーパーは何度つくだろうか?

いやあ、.02テーパーのK Fileを使用しているから0.2テーパーでしょ?というのは考えが浅い証拠だ。

ハンドファイルはその機械的特性上、#25以上形成すると根尖部が変異してしまう。

したがって#25もしくは#30までしか拡大できない。

#25もしくは#30までしか拡大できないのはこうしたテクニカルエラーが勝手に発生してしまうからだ。

したがってこのような大臼歯の形成を行う根尖終末部の拡大号数は#25である。

そしてその1mm 上を#30まで拡大する。その1mm上が#35。そしてその1mm上が#40だ。

さてテーパーは何度だろうか?

(2度?じゃないですよね。。。)

1mm上に行くと5づつ増えていますからテーパーは5度です。つまり.05。

これが理解できなければあなたは根管治療をやめたほうがいいと思われる。

しかしこれをハンドファイルで行うのは至難の技。

なぜか?今あなたの前にこのNi-Ti Fileがあるとしたらあなたはテーパーは何度つけられますか??

ColtenのHyFlex EDM #10/.05はStep Backしなくても作業長まで入れれば.05テーパーで瞬時に形成できるのです。

こんな便利なものをなぜ世の中の人は使わないのだろうか?と思うが。。。

(ちなみに私はColtenの社員でもインストラクターでもないのでここでこれを語っても何のメリットもない。)

コストが高いから!というのであれば東京歯科産業の社員に聞いてみてほしい。

絶対に折れない!らしいから。(というのは嘘だがまあ耐久性はある。)

ということで今日はテーパーの話であった。