バイト先での治療。
患者さんは30代男性。
主訴は左下臼歯部の咬合痛。
歯内療法学的検査は以下になる。
#18 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)
#19 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)
PAは以下になる。
CBCTは以下になる。
M根
D根
この会社のCBCTは使用しにくいので私は嫌いだ。
ヨシダが(Care Streamのソフトが)一番使用しやすい。
USCはモリタのCBCTで撮影してCareStreamのCBCT解析ソフトであった。
日本ではこの組み合わせは政治的な都合で?無理なのであろう。
とは言え、このCBCT撮影で何がわかったと言うのだろうか?
といえば、
近心や遠心にも根尖病変が見えると言う事実である。
この事実から何が言えるのか?といえば、近心も遠心も穿通しなければならないと言う事実である。
が、あなたは穿通させることができるだろうか?
CBCTを持っているからと言って穿通させることができるとは限らない。
いわゆる、メカニカルグライドパスができるのか?と言うことが問われている症例と言っていい。
これには知識がなければ太刀打ちができない。
そしてそれは悲しいかな大学歯科教育では一切教えられない。
あなたが研修医になったとしてもだ。
あの私の母校(N大)は今、学生に何を教えているのだろうか?
もはや私も先方からお呼びがかからない以上、そのことを気にすることももはやないが私の誇れる?母校であって欲しいものだ。
と言うことで実際の治療に移行した。
ポイント試適は以下のようになる。
M根、D根共に穿通している。
どうやって穿通させたか?は話が複雑すぎてブログでは無理だろうが、かつてその話は投稿している。⇨メカニカルグライドパス?〜#19 開かない近心根の根管形成+根管充填
治療の模様は下図のようになった。
#50.03まで形成して、#40.04のGutta PerchaとBC sealerでSingle Pointで根管充填した。
支台築造し、治療は終了した。11時に治療ははじまり12時過ぎに終了した。
シーラーパフが根尖孔以外、360度根管が密閉されていることを示している。
Easyな根管治療であった。
破折線を前医が見つけたと報告があったがそれもなかった。
歯周ポケットも正常であることがそれを裏付けている。
次回は半年後の来年の5月にRecallで結果を検証したい。