最近驚いたことがある。

中華料理屋で、ラーメンと餃子とビールを注文しようとした時だ。

うちではビール出せません

はいっ?

いつからそんなまた命令が?

全く世の中の実情がわかっていないので混乱した。

今、日本はオミクロンで大変だという。

しかし私はこの間、飯を食いに行けばほぼ毎回酒を飲んでいるが全くどうもないが…

いや、知らないうちにかかっていたのだろうか?

わからない。。。


さておき、今日はバイト先での経過観察を説明しよう。

私の臨床感を変化させたものと言っていい。

30代男性。

初診時(2021.3.10)

主訴:右下奥歯の咬合痛

歯内療法学的検査は以下になった。

#31 Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#30 Cold+3/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

PAは以下になる。

#30は生活歯であるが深い窩洞が形成されている。

Asymptomatic Irreversible Pulpitis予備軍になるであろう修復治療だ。

#31は根尖部がすでにある程度大きく拡大されていることから再根管治療で状況の好転は期待できないと判断し、Intentional Replantationを患者さんには薦めた。

ただし、クラウンとコアはやりかえる必要があるし、治癒に関してはデータがないので粘ることが重要だという話もしている。

治療計画に同意されてIntentional Replantationが行われた。(2021.4.27)

樋状根であったので抜歯は容易である。が、歯根が短いので理想的に切断ができない。

それは治療が妥協的になるということを意味している。

しかし、その事実は治療前に話してある。

ここから痛みとの戦いが始まった。

術後半年経過(2021.10.26)

半年経過したが咬合痛はまだ残っているという。

ただし、長期に経過を見て好転している患者さんがいる話を私はした。

時間をかけて経過観察を行うと〜#31 Intentional Replantationから約5年経過

このようにこのバイト先で、当歯科医院のブログを見せながら時間をおいて経過を見ましょうという話をした。

そしてこの時からさらに3ヶ月が経過したこのバイトの日、この患者さんの経過を見たのだが以下のような話であった。(2022.1.25)

歯内療法学的検査を行った。

#31 Perc.(-), Palp,(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)と状況が好転していた。

そしてずっと悩んでいた痛みが消失したのである。

以下、患者さんの感想。

治療直後に感じていた痛みはもうありません。すごく良くなった気がします。ありがとうございます!


なんと、治療終了後9ヶ月で術後に感じていた不快症状は消失したのである。

これは…私の臨床を変化させる可能性がある。

こうした症状が残った場合、従来は治療が失敗したとして抜歯を推奨していたことがかつて(2016~2019まで)多々あった。

が、待ってみると痛みが消失している。

何かこうした事情に対してベンチマークとなるような論文があればいいのだが、この世の中もはやそれもないし、日本では現状作成不可能であろう。

つまり経験的な話になり、エビデンスがある治療とはいえないがIntentional Replantation後は好転しなくても待つことができるのであれば状況は良い方向に転ずることが証明された。

そしてこの話が真実かどうかは、この後に補綴が装着されればもっとわかるだろう。

患者さんには3ヶ月後の4月で1年経つのでそれまでは仮歯の状態で経過を見ましょうとお話をしている。

ということで経過観察は終了した。

この経験が私の臨床に生きると私は確信している。

こうした歯科医院特有の良さがあるのかもしれないと私は大きく感じた1日であった。