バイト先での治療の経過観察(1yr later recall)。

治療が行われたのは、今から1年前である。

主訴は咬合痛。ものが噛めなかったという。

歯内療法学的検査は以下になる。(2021.7.29)

#14 Cold+3/4, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

#15 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

検査で主訴が再現できている。

ということは、根管治療でうまくいく可能性がある。

PAは以下である。

術前PA(2021.7.29)

全体的に治療がうまくいっている感じがない。

MODのInlayは保険医の小遣い稼ぎの治療だろう。

それはさらに重篤な問題を引き起こすことが多いので不要の処置だ。

CBCTも撮影した。

術前CBCT撮影時(2021.7.29)

頭が痛くなるような治療が連発されている。

私はいつも思う。

無理ならやらなければいいのに。

周りにできる先生がいるでしょう。

いなければうちに紹介して貰えばいい。

私がアメリカにいって歯内療法を学んだ理由は今の所あまりない気がする…が、前を向いて診療するしかない。

うちなら私もいるし、勤務医もいるのだが…

ということで話を元に戻して、診断は以下になる。

#15

Pulp Dx: Previously Treated

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: Re-RCT+Core build up w/wo Fiber Post

推奨される治療は再治療だ。

理由はほとんど根管治療をしていないからだ。

これでは病気が広がっていくことはあっても根尖病変をマネージメントすることは難しいだろう。

再治療へと移行した。


Re-RCT時(2021.7.29)

☆この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は飛ばして試聴をお控えください。

根管は汚染が進んでいた。

ポイント試適した。

根管充填した。


この後、痛みは消失し咬合痛もなく毎日快適に過ごせていたという。

しかし私は最終補綴は1年待ってもらった。

その1年後にRecallする機会があったので再度確認した。


1yr Recall(2022.8.23)


治療前と比較してみた。

治療前(2021.7.29)vs1yr recall時(2022.8.23)

Complete healingにはまだ時間が必要だろう。

次回は1年後である。

最終補綴治療は行っていいですよ、と告げた。

次回の経過観察まで少々お待ちください。