紹介された患者さんの治療。
主訴は
矯正治療を行うので問題がある歯を治療してほしい
であった。
歯内療法学的検査(2022.10.1)
#6 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#7 Cold NR/20, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#8 Cold+4/3, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
初診時 PA(2022.10.1)
CBCTも撮影させていただいた。
初診時 CBCT(2022.10.1)
#6
#7
歯内療法学的診断は以下になる。
#7
Pulp Dx: Pulp Necrosis
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: RCT
#6
Pulp Dx: Previously Treated
Periapical Dx: Asymptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Re-RCT
治療方法は問題なく、根管治療と再根管治療だ。
まず、#7の根管治療から行われた。
#7 根管治療(2022.10.1)
☆この後、治療動画が出てきます。気分を害する方は試聴をSkipください。
さて私のPulp Necrosisという診断はあっていただろうか??
出血は若干あったがほぼPulp Necrosisで間違い無いだろう。
#8 K Fileで穿通した。
さてあなたはどうやって根管形成するだろうか?
#8のK fileはテーパーが2なので1mm上は#10である。
0.5mm上は#9になる。
ということでNecrosis CaseであるのでWL=RIL-0.5mmとした。
したがってHyFlex EDM #10.05から形成した。
以下の動画でご確認いただきたい。
それかK File #8を1mm根尖孔から突き出すとApical Foramenは#10になる。
それよりも0.5mm上は#11である。
どちらでもいいので形成の方法を整理する必要があるだろう。
私はと言うと…
#10.05→#25.V→#40.04→#50.03まで形成した。
そんなことよりも私がどのように形成しているか?に注目してほしい。
ヒポクロをこれでもかと使用しているのがわかるだろう。
以下が作業内容である。
ポイント試適した。
問題ないと判断し、根管充填した。
別日に#6のRe-RCTが行われた。
#6 Re-RCT(2022.11.5)
パラレル気味のポストコアを除去した。
コアの中身(根管)は凄いことになっていた。
これが再治療が必要な理由である。
状態を整えてから再根管治療へと移行した。
まず作業長を測定したが…
ProTaper GoldのF5を入れても作業長までズボズボである。
つまり、根管形成が全くできていない。
ということは根管治療でマネージメントできる可能性はあまり高くないと思われる。
ということで、BC sealerを根管内に入れてBC puttyで根管充填した。
最後に支台築造して終了した。
PAを撮影した。
次回は半年後に経過を見る予定である。
またご報告したい。