バイト先での治療。
主訴は咬合痛。
歯内療法学的検査を行った。
#12 Cold+4/3, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#13 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#15 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
主訴が再現できている。
#12,15に痛みがある。
歯内療法で治癒していく可能性が高い。
PAは以下になる。
PA(2022.8.9)
#12,15ともに根尖部は太く拡大してある。
CBCTも撮影していた。
CBCT(2022.8.9)
かなり大きな病変が存在する。
ちなみに、切断は既にしてあるが…治癒していない。
あなたはその理由がわかるだろうか?
といえば、
逆根管形成していない+逆根管充填していないから
である。
ちなみにこの治療は某巨大歯科施設で口腔外科が行っている。
彼らは…切れば細菌が減るから治癒するんだ!と思っているのだろう。
しかしそうは問屋がおろさないことはみなさん、ご存知の通りである。
歯内療法学的診断は以下になる。
#13
Pulp Dx: Previously Treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Apicoectomy
#15
Pulp Dx: Previously Treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Intentional Replantation
ということで、この日にまず#13のApicoectomyへ移行した。
☆この後、臨床動画が出てきます。不快感を感じる方は試聴をSkipしてください。
#13 Apicoectomy①
Flapを開けると何かが出てきた。
あなたはそれが何か?わかっただろうか??
以下の図に示す部位のどこに該当するだろうか???
目が見える人ならわかるだろう。
このオペを行なった人は根尖部の枝分かれが60%もある部分を骨窩洞の中に置き忘れたのである。
これでは治るものも治らないということは以前のブログで示したとおりだ。
その後、切断部分の修正を行なった。
以下のようになればいいのである。
修正して逆根管充填した。
ということでわずか30分の歯内療法外科は終了した。
次回は#15 Intentional Replantationへ移行する。
その模様も近々お伝えする予定である。
少々お待ちください。