同業者の歯科治療。

前から懇意にさせていただいている歯科医師の先生の歯科治療である。

治療をお願いしたいとずっと言われてきた。

この日に治療となった。

まず問題がある部分は2箇所。

1つ目は#14である。

先にCBCTを見せられたためにこの部分のPAの撮影はこの日はない。

#14 CBCT(2022.12.15)

皮質骨を数mm削除しなければApexに辿り着かない。

それが難しいことなのか?と言われればそんなことはない。

骨を削除するバーで削ればいいからだ。

しかも湾曲がほとんどない。

これを頭に入れて頬側からOsteotomyすれば、間違った部分を削っているという認識は無くなるだろう。

が、患者さんはここではなくこの下の#18の歯科治療を希望した。

CBCTを見ると以下の部分に問題が見える。

#18である。

#18 CBCT(2022.12.15)

近心根

近心根の形態はVertucci TypeⅡに近いと思われる。

遠心根

ここは単純な1根管と予想できる。

ここでPAを撮影した。

初診時 PA(2022.12.15)

治療の内容は以下になる。

MLが直線的でMBが湾曲していることが多い下顎の大臼歯の根管治療のコツはそれに気づけるか?である。

以下のような行為をあなたは日常的にするだろうか?


☆この後、臨床動画が出てきます。不快な方は試聴をSkipしてください。


#18 RCT(2022.12.15)

MBはMLに合流しているに違いないと考えた私はまずDの上部をSXで大きくし作業長を計測した。

その後、MLを形成しGutta Percha Pointを挿入しMBにファイルを入れてグリグリやった。

そうするとGutta Percha Pointに傷がつく。

そこが合流地点だ。

以下のようになる。

MLのWL=18.0mmにしていたため、MBのWLはこの動画からすれば 15.0mmになる。

ということでMBは15.0mmの長さで#40.04まで形成した。

ということでポイント試適した。

ポイント試適PA(2022.12.15)

遠心根の位置はいいが近心根はGutta Percha PointがApical Foramenから根尖孔外へ突き出ているので突き出た長さをPA上で計測すると2mmであったので2mmが邪魔である。

テーパーが.04なので、2mm上は#43になる。

その0.5mm上は#44である。

が、BC sealerを用いて根管充填することからアンダー気味に試適してシーラーを流すという作戦で行こうとなった。

私は#50.04のGutta Percha Pointを近心根は選択し、再度試適した。

以下のPAになる。

今度はいい位置にGutta Percha Pointがきている。

ということで、#50.04でSingle point根充することとなった。

以下が根充の様子である。

築造はこの先生の歯科医院で行うので私は、髄床底に水酸化カルシウムを置いてキャビトンで仮封した。

そのことを患者さんには伝えた。

最後にPAを撮影した。

根管充填後PA(2022.12.15)

ということでこの日の治療が終了した。

次回は半年後である。

またこの患者さんとは連絡をとって、#14 MBのApicoectomyのアポを取る予定である。

その際はこのブログで公開しますので少々お待ちください。