先週末日曜日は、Basic Course 2023 第8回〜マイクロRe-RCT実習が行われた。
この日は、午前中より実習を行った。
業者さん(デンツプライ、ペントロンジャパン、白水貿易、ヨシダ)
いつもご協力ありがとうございます。
この日の実習内容は、実際の治療の術式通りである。
実際に講義で話を聞くだけと手を動かして実習するのとでは全く違うと言うことがわかっていただけただろう。
苦戦した人がちらほらいたのは、メタルポストコアの除去だ。
が、これはよくある間違いで、
VPチップをただ当てればメタルポストコアが外れるわけではない
ということである。
その前が重要なのだ。
つまり、コアというメタルの頭を出さないと、いくらVP-tipを当てても除去は不可能であるという事実である。
参考になるのは以下の動画だろう。
このメタルポストコアをあなたはどのように除去するだろうか?
以下の動画はこのブログでも初公開のものだ。
上顎大臼歯のメタルポストコア除去症例。
まずは中心で切断し、メタルコアをBとPに分割する。
この際、メタルをきちんと削れていないとその後、いくらVPチップを当てても除去できない。
分割後は歯質とメタルの境界を削り、セメントラインを出さなければならない。
悶々とVPチップを当て続けても除去は不可能だ。
臨床は素早く行う必要がある。
そのためには、コツと解決方法を学ばなければならない。
解決方法のない歯内療法は時間の無駄だ。
我々は、学者になるのではないのだから。
<B側除去>
<P側除去>
この上記の二つの動画を見てよく復習しましょう。
また、除去ができない場合はどうしたらいいだろうか?もP側除去の動画の中に入っている。
それを見れば復習が可能だろう。
とにかく除去が難しいのであれば、
コア部をより削りポストの径と近づける必要がある。
すると、2番目の動画のようにVPチップで除去が可能である。
次に、レジンコア、ファイバーポストコア除去を行った。
これには…
レジンの大部分のバーによる除去と
Munce Bur
もしくは
Ultrasonic
によるレジンの切削が必要である。
その両方を行ってもらった。
ポストコアを除去後はGutta Percha Pointの除去を行ってもらった。
機械的な除去、
薬品による除去と穿通と根管再形成とその後のGutta Percha Pointの清掃方法
などを体験していただいた。
そしてこの質問がこの日に一番多かったのだが、
持っているNi-Ti FileのMAFで根管形成が満足にできない時はどうするのか?
というものであったが、これはもう仕方がない。
MAFとTaperを上げるか(ProTaper Gold, ProTaper Ultimateなどの使用)、Hand FileでStep backするのか…
が、実際はそれよりも素早く何かに移行しなければならないだろう。
それが臨床的な唯一の?解決方法なのだから。
その解決方法は理解できただろうか?理解できない知識は身につけても無駄です。
そしてその後、根管充填を行なっていただきこの日の実習は終了した。
よく復習して、解決方法を学んでください。
解決方法無き歯内療法は何の、誰の、役にも立ちませんから。
次回は、第9回 12/17(日) マイクロエンドテスト(大臼歯)
を行います。
またお会いしましょう。
1日お疲れ様でした。