患者はまたしても昨日の40代男性。

#20 Re-RCTであった。

処置前の歯内療法学的検査は既に行なっている。(2021.3.31)

下記のようになった。

#19 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

#20 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

#22 Cold+2/4, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)

PAは以下のようになった。

白い冠を除去しようと思ったら思い切り柔らかくこれはおそらくレジンのテンポラリークラウンだろう。

患者が驚いていた。

高いお金を払ったのに…と。

またしても歯科医師が八百長を犯していた…

このような悪質な”クセ”が治らない限り、日本の歯科医師が国民から尊敬を受けることは今後もないだろう。

ということで、ポストコアを除去しガッタパーチャを除去し、K fileで作業長を測定した。

RIL=13.0mm, IBF=K file #35, MAF=#60.02, Gutta percha point #50.04を試適した。

ガッタパーチャポイントが根尖部から逸出している。

これはOKなのか?それとも極悪犯罪人なのか??それに対する答えは以下の論文にある。

Sjogren 1995

The large pieces were well encapsulated and the surrounding tissue was free of inflammation. (でかいガッタパーチャははみ出ても炎症はない)

The fine particles evoked an intense, localized tissue response, characterized by the presence of macrophages and multinucleated giant cells.(細かいガッタパーチャははみ出るとマイクロファージや異物巨細胞を惹起させる)

でかいとか細かいとかどれくらい?という話になるが、この論文では

でかい=1~2mm

細かい=50~100μm

と定義されている。

であれば、上図のガッタパーチャのはみ出しは明らかに1~2mmであるので炎症はおきないと推測される。

ということで#50.04のガッタパーチャポイントとBC sealerで根管充填した。

その後、ファイバーポストとレジンコアで支台築造した。

PAを撮影した。

ということで#20のRe-RCTは1回で終了した。

あまりにも早く終わりすぎたため、次回行う予定の#7のApicoectomyの準備(この患者はメタルアレルギーであるとのことなのでポストを除去しなければならなかった。)を行なった。

ポストを除去し、レジンコアをファイバーポストを用いて築造した。

外科治療は明日行われる。

また明日に#7 Apicoectomyの模様はご報告したい。