紹介患者さんの治療。

主訴は

被せた歯がすごくしみる…物が食べれない…

であった。

歯内療法学的検査(2024.2.21)

#29 Cold NR/20, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#30 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#31 Cold+16/30, Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#31はジルコニアのオールセラミッククラウンが装着されている。

したがってこうした場合は、歯牙に対して長くColdを当てなければならない。

歯内療法の基本中の基本だ。

すると、16秒で手が上がり、痛みが長く続いた。

この痛みです!と患者さんは訴えた。

どうやらこの歯牙は歯髄炎の急性症状であることが考えられる。

Symptomatic irreversible pulpitisだろう。

また、#30,31には打診痛、咬合痛もある。

PA, CBCTを撮影した。

PA(2024.2.21)

#31は生活歯を歯冠形成してある。

#30は根尖部にファイルが折れている。その先に見えるのが、根尖病変だろう。

CTを撮影した。

CBCT(2024.2.21)

根尖病変は見られない。

Patency Fileの必要がない歯である。

歯内療法学的診断(2024.2.21)

Pulp Dx: Symptomatic irreversible pulpitis

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: RCT

ということで、この樋状根の根管治療を同日に行った。


☆治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#31 RCT(2024.2.21)

以下のように治療は行われた。

治療後にPA, CBCTを撮影した。

問題はないと思われる。

次回は半年後である。

また経過をお伝えしたい。