以前の記事の経過観察。
Apicoectomyから半年が経過していた。
何らかの事情でベベルがついてしまった場合の逆根管形成方法〜#13 Core build up with Fiber post→Apicoectomy
以下の
先人=
Tidmarsh 1989 Dentinal tubules at the root ends of apicected teeth: a scanning electron microscopic study
の論理
は正しいだろうか?
それとも、間違っているだろうか?
その時がやってきた。
☆この後、検査動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#13 Apicoectomy 6M recall(2024.5.27)
初診時の主訴は噛むと痛い!で、Perc.(++), Sinus tract(+)であった。
Sinus tractがあることからも、
再根管治療をしても治癒しない可能性がある。
したがって、Apicoectomyを行っている。
それがこの日の検査ではこうなった。
Sinus tractは消失し、打診痛も消えた。
Apicoectomyによって臨床症状が大幅に改善している。
PA, CBCTも撮影した。
改善が見られている。
CTも撮影した。
初診時と比較した。
開創した頬側の皮質骨が回復しているので、圧痛に反応がなかったということがわかる。
また、根尖病変が大幅に縮小しているので打診痛や咬合痛にも反応しない。
まだ治癒は道半ばであるが、これなら最終補綴を装着してもらってもいいだろう。
このように、すべての治療では術後半年ではあまり良くなった!という像が出ないことが多い。
その意味では、
当歯科医院はすべての治療で基本的に1年は経過を待つ
という方針に変えさせてもらうことにした。
つまり言い換えれば、
治療をする。1回で終わる。高いお金がかかる。
しかし、その次は1年後で、その際の費用は一切かからない。
そして90%の根の先の病気は治癒し、歯槽骨も回復する。
つまり、
1年で結果を出したい患者さんには向いている歯科医院
であるといえる。
そんなに待てるかよ!という人には向かないだろうけど。
ということで、次回はさらに半年後の2024.11に1yr recallである。
そこで治癒していれば終了である。
治癒しなていなければ、さらに1年後だ。
また報告したい。