過去治療の経過観察。

過去記事は以下だ。

スキャンドネスト10本注射！！＆ 高血圧で歯科治療ができないと言われた患者さんの歯内療法外科治療〜#18 Intentional Replantation

スキャンドネスト10本注射！！＆ 高血圧で歯科治療ができないと言われた患者さんの歯内療法外科治療〜#18 Intentional Replantation 1M recall

スキャンドネスト10本注射！！＆ 高血圧で歯科治療ができないと言われた患者さんの歯内療法外科治療〜#18 Intentional Replantation 2M recall

スキャンドネスト10本注射！！＆ 高血圧で歯科治療ができないと言われた患者さんの歯内療法外科治療〜#18 Intentional Replantation 6M recall

Intentional Replantationを以下のような治療歴を背景に行っている。

#18の根管治療を半年くらいかけて行っていた。

そして、今までその歯の治療で2件の歯科医院に通っていた。

1箇所目の歯科医院では、麻酔が効かなく（すぐ切れる麻酔を使用されたそうだ。おそらく、スキャンドネストのことだろう。）、10本くらい使用された（驚！！）という。

途中、痛い！というと怒られたそうだ。

ここで患者さんは転院を決意する。

転院先では、

あなたは（この患者さん）高血圧で歯科治療は危ない

と言われたそうだ。

じゃあ、俺（院長　松浦　顯のことである）はどうなるの？w

という質問は患者さんにはしなかったが、

このレベルでも歯科医師になって開業できるところが日本の怖いところだ。

話を戻そう。

その歯科医院はなかなか予約が取れない人気店だったらしい。

が、予約も取れないが、痛みも取れなかったという。

仮封はせずにオープンの状態で3週間程度様子を見られたという。

その翌日から、激痛が出て痛みがひどく寝れないくらい痛かったそうだ。

そして、

すでに根管形成を目一杯しているので、これ以上はできない

と言われたという。

そんなこと、最初にPA取ればわかるだろう！という話は置いておいて、

これが日本の保険診療の現状をよく表していると言っていいだろう。

とにかく、俺は悪くない、前のやつが悪いというのはいいけれど、解決方法を何も持たないのはどういうことだろうか？

という背景を持った患者さんのIntentional Replantationが昨年、行われた。

それから1年だ。

#31 Intentional Replantation 1yr recall（2024.10.31）

施術後から、

歯に悩む生活が無くなった！

と大喜びであった。

打診時のアンキローシスを疑わせるメタリックサウンドもなかった。

PA, CBCTを撮影した。

M

D

術前と術後を比較した。

根切して隙間ができた空洞には歯槽骨が添加している。

1年という時間がこの患者さんの問題を解決したのだ。

ということで、矯正治療は終了していないが、経過観察は終了となった。

今後は矯正治療を終わらせて最終補綴をきちんと装着してください。

そして、もう歯に悩まない生活を送りましょう。

1年間、お疲れ様でした。